しのP日記

CIデザインのプロセス

今日はグラフィックデザイナーらしく、デザインについてのお話をしようかと思います。

 

【テーマ】CIはどうやってデザインするのか?です。

 

CIとは、コーポレート・アイデンティティの略称で組織のシンボル・ロゴタイプ・ロゴマークなどです。

 

ボーダーレスの副社長本田の実弟でもある本田智也さんが代表取締役社長を務める「株式会社Global Associations」のCI制作を依頼されたときの話しを元に説明致します。

———————————-

株式会社Global Associations

———————————-

ASEAN地域の留学生を主に留学生寮の支援や生活支援、就職先支援等、海外留学生サポートをされています。

Webサイト:http://global-associations.co.jp/

 

—————————————

今回ご紹介するCI制作のプロセス

—————————————

①ヒアリング

②企業で働くスタッフの要望

③ヒアリングした内容での企画(テーマ作成)

④ラフ案提出

⑤ラフ案決定

⑥最終調整

 

—————-

①ヒアリング

—————-

最初に取り掛かるのは、何をするにしてもそうですが対象を知ることです。

今回は企業CI制作ですので、その企業を知ることになります。

 

Webサイトに載せられている情報、SNSで発信している情報など、ネットで検索をすると様々な情報を得ることが出来るので、まずは出来る限りの前情報を収集します。

そしてネットでは知ることが出来ない情報を企業の方々にヒアリングします。

 

こうやってグローバルさんについての理解を深めます。

 

①「Your Happiness First」というミッション

本田社長はニュージーランドに留学経験があり、留学生活の大変さを目の当たりにしたと言います。

その留学経験を踏まえ、日本に学びに来た留学生に嫌な思いをして欲しくないということから

「あなたの幸せを一番に考えます」というメッセージを込めたミッションを掲げていらっしゃいました。

 

②アジア人によるアジア人の為のアジア!

アジアの留学生が日本の経済や文化を学び、再び祖国へ戻り日本の素晴らしいところを広めて欲しい。

また、日本が好きなアジア人を増やしたいという熱意を持っていらっしゃいました。

 

③異なる国の人と人の繋がりを大切にしたい

言葉や文化は異なっても、アジア人が日本に留学することで日本以外の国の方々とも繋がりを持ち、様々な価値観に触れて欲しい。

そういった繋がりを深められるような事業にしたいという想いを持っていらっしゃいました。

 

———————————-

②企業で働くスタッフの要望

———————————-

自分の働く会社のロゴになるので、愛着の持てるものが良いです。

会社に持っているイメージ・今後の展開に合ったイメージを何個でもいいので出して頂きます。

 

①イメージ

・丸い(とんがったものは戦争をイメージしてしまうので嫌だ)

・角が取れている

・様々なものが集約されて一つになっている

・情熱

・ごちゃごちゃ感

②キーワード

・共同体(企業名のアソシエイションズも共同という意味がある)

・日本の企業だと分かる

・語って完成する

・夢・希望・未来

③カラー

・日本の赤をベースにする

 

——————————————————

③ヒアリングした内容での企画(テーマ作成)

——————————————————

ヒアリングをした内容から何案かテーマを作成します。

たくさんの想いを持っていらっしゃいますが、それを全て入れてしまうとごちゃごちゃになりすぎ、一体何を伝えたいのか分からなくなってしまいます。

ですので、何案かテーマを作成し意図が逸れていないかの確認をします。

 

ここで出したテーマがこちらの3点です。

 

①国旗をイメージしたもの

・日本の象徴である国旗をイメージできるようなデザインで、共同体というテーマ

②家紋をイメージしたもの

・伝統的なマークである家紋をイメージできるようなデザインで、これから発展していく企業というテーマ

③頭文字を組み合わせたもの

・Global AssociationsのGとAを組み合わせたデザインで、グローバルに展開していくというテーマ

 

—————–

④ラフ案提出

—————–

テーマが出来たところで、それぞれのテーマのラフ案を作成します。

カラーは決まっているので後は形・レイアウトです。

 

ラフ案を作成する際は、あくまでラフ案ですので完璧を求めすぎないことです。

イメージを形にすることで、ようやくそこからどう詰めていくかのお話が出来ますので、最初から自分の中でこれしかない!という決め打ちで作ってしまうと、

詰めの作業のアイディアが出てこなくなります。

 

手書きで何個も書いてデザインしていくパターンもありますが、私はイラストレーター上で様々な形を作りながら、しっくりくるデザインを詰めていく方法で作成しています。

 

そうやって出来たラフ案がこちらの3パターンです。

提出するファイルにはコメントも付けて、どういった意図でこういったデザインにしたのかを説明しています。

 

①国旗をイメージしたもの

 02

日本の国旗をイメージさせるようなデザイン案です。

日の丸の中にはシンボルとなるような模様が描かれていますが、よく見ると人が輪になり手を繋いでいるデザインになっています。

これはAssociation(共同体)を意味しています。

また、旗に見えるように二本のラインを引いていますが、これは創業者お二人を象徴しており、お二人の力で日の丸が転がらないようにしっかりと挟んでいることをイメージしました。

 

②家紋をイメージしたもの

 0101-2

日本の家紋をイメージさせるようなデザイン案です。

丸枠の中には、日の出がシンボルとして描かれていますが、これはグローバルアソシエイションズが企業の力で新しい日本を誕生させる始まりということを表しています。

また、下部の三本のラインは「夢・希望・未来」を意味しており、夢が希望となり未来になるという意味を込めて上になるほどラインが太くなっています。

より家紋に近づけるため、上の案は内側に細い円のラインを入れています。

シンプルバージョンはその細いラインをなくしたものです。

 

③頭文字を組み合わせたもの

 04

他の2 案は日本を連想させるようにデザインしましたが、よりシンプルに社名の頭⽂字で構成したものがこちらのデザイン案です。

Global Associations のGとAを組み合わせています。

この二つの記号を組み合わせることにより、丸い円の中に筆を下ろしているように見えることが分かると思います。

これは、グローバルアソシエイションズが世界をキャンバスに見立て、何かを描こうとしている。ということを示したデザインです。

 

—————–

⑤ラフ案決定

—————–

ラフ案を提出し、再度お打ち合わせをします。

その際にどれか一つを選んで来てもらい、その案をどう詰めるかのお話をします。

 

今回は①の国旗バージョンに決まりました。

私もその案が一番グローバルさんらしいと思っていたので、意見が一致したときはやはり嬉しいですね。

 

さて、ここから詰めの話ですが、ラフ案を見ながら再度色々な意見を出し合っていきます。

今回で出た意見としては下記の通りです。

・丸の中をすっきりさせたい

・世界を表現したい

・人の形のバリエーションを見てみたい

【ちょっと試してみたい意見】

②③案の丸を日の丸の中に入れてみたらどうなるか?

 

ここから出た意見を元にパターンを展開し、ついでに英字のパターンも見てもらいます。

下記のものがここで出したパターンです。

global-associations%e6%a7%98%e3%83%ad%e3%82%b4%e6%a1%88_0821

世界の表現は人の形をした丸を5つにすることで意味を持たせました。(5大陸という意味です)

この中では元案主張のパターンが選ばれました。

 00

————–

⑥最終調整

————–

ここから選ばれたデザインの調整を行います。

また、ロゴのアルファベットもデザインし直し完成となります。

 

ちなみに、5大陸の丸5つというのが気に入ってもらえたので、アルファベットの中にも赤丸を5つこしらえています。

 %e3%82%b0%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%ab%e3%81%95%e3%82%93%e3%83%ad%e3%82%b4%e5%ae%8c%e6%88%90

これで完成です!!

 

スタッフの方々も気に入ってくれたようで、本田社長は初めて会う方に自社の紹介をする際にロゴの説明をして頂いているとのお話をして頂いたりと、

本当にCI制作に携わることができ良かったと思っています。


株式会社ボーダーレスWEBサイトへ

新着記事

カテゴリー