動画制作に興味を持つようになったきっかけは、高校のときの文化祭でした。所属していたサッカー部で映画を作ろうということになり、当時流行っていたサスペンス映画のパロディ動画を作ったんです。自分たちで演出や編集をして、僕はカメラマンと演者の1人を担当したのですが、すごく楽しかったのを覚えています。そのときに「こんな仕事ができたら良いだろうな」と思い、映像の道を志すことにしました。

高校卒業後は映像の専門学校に通い、その後ボーダーレスに入社しました。当時のスタッフは僕を入れて5人だけ。新卒で現場未経験でしたが、だからといってできないなんて言っていられない環境です。

まだスマートフォンもタブレットもない時代だったので、世間の動画に対する意識も今とは全然違っていましたね。動画制作は今のように身近なものではなくて、専門職のような扱いだったと思います。ニッチな職業で、スタッフ数名のベンチャー企業に新卒で入社し、とにかく毎日が必死でした！

そんな状態だったので、反省する出来事もたくさんありました。今思えばなんであんなことをしたんだろう…と思うのですが、当時はとにかく必死でした。納期に追われて泊まり込みをしたり、ここではとても言えないようなことをやらかしたり、怒られた記憶なら数えきれないほどあります（笑）

でも、そんななかでも僕を信頼して任せてくれた案件もたくさんあって、その信頼に応えなければならないと思っていました。

篠原さんや中田さんのような天才級のクリエイターが周りにいたことは、僕にとってラッキーだったと思います。入社からしばらくは何もできなかったけど、間近ですごい技術を見ながら成長できたし、負けていられないという気持ちになることができたので。

今後の目標は、自分1人で動画を完成させられるようになること。僕はディレクター職ですが、一通り全ての制作工程をこなせるようになりたいんです。具体的には、CG制作をマスターしたくて目下勉強中です。

ボーダーレスに入社して、カメラを触るうちに撮影が得意になって、ディレクションや編集技術も身に着きました。これにCG制作の知識と技術が加わればお客さまにご提案できる幅も広がるし、グラフィッカーに対しても今より的確な指示ができるんじゃないかと考えています。

近頃は誰でも簡単にスマートフォンで動画を撮ることができるし、プロでなくとも編集が上手な方は大勢いるので…どこかで差別化していかないと、という気持ちもあります。自分の武器を増やすことで、指名して仕事をいただける機会が増えたら嬉しいですね。