アニメーション動画の訴求効果を制作会社が解説!特徴や費用目安、事例を紹介
- 2.5Dアニメーション
- 3Dアニメーション
- イラストアニメーション
- インフォグラフィックス
- キャラクターアニメーション
- タイポグラフィアニメーション
- フルアニメーション
- ホワイトボードアニメーション
- モーショングラフィックス
2024.05.21
アニメーション動画は視覚的な訴求効果が高く、幅広い表現で視聴者の目を惹きつける魅力があります。
テレビCMやYouTube広告をはじめ、近年は企業のプロモーションやブランディングにアニメーション動画を活用するケースも増えています。
本記事では、そんなアニメーション動画の制作を検討中の方に向け、9種類のアニメーション動画の特徴や訴求効果の違いをまとめました。
アニメーション動画の効果的な活用方法や、成功に向けてのアイデア、映像制作会社へ依頼する費用の目安やスケジュール感についてもわかりやすく解説しています。
【この記事でわかること】
- アニメーション動画の種類と特徴
- アニメーション×実写の効果
- アニメーション動画のメリット・デメリット
- アニメーション動画の制作費用・スケジュールの目安
- よくある疑問と回答
アニメーション動画とは?
9種類の特徴と違い
アニメーション動画とは、イラストやグラフィックに動きを加えた動画のことです。
以前は「アニメーション」というと、静止画像を1コマずつ連続撮影したものを繋げて動いているように見せる技術のことを指していました。
技術が多様化した2000年代では、デジタル制作の作品を含む「イラストやグラフィックが動く映像」を包括してアニメーション・またはアニメーション動画と呼ぶのが一般的です。
アニメーション動画は表現の仕方によって9種類に分けられ、それぞれ違った特徴があります。
【アニメーション動画の種類】
- イラストアニメーション
- モーショングラフィックス
- インフォグラフィックス
- タイポグラフィアニメーション
- キャラクターアニメーション
- ホワイトボードアニメーション
- 3Dアニメーション
- 2.5Dアニメーション
- フルアニメーション
① イラストアニメーション
※ボーダーレス制作動画
2Dイラストを使ったアニメーション動画。
シンプルで汎用性があり、様々な場面で活用される。
【メリット】
- 頻雑な情報をシンプルにわかりやすく説明することができる
- 親しみやすさを感じさせる
- 比較的制作コストが抑えやすい
【デメリット】
- リアリティを出したい動画には向かないことがある
② モーショングラフィックス
※ボーダーレス制作動画
テキスト、図形、ロゴなどの静止画に動きや音の効果を加えたアニメーション動画。
モーション(動き)によって視聴者の注意を惹きつけ、際立たせたいときなどに有効。
【メリット】
- 抽象的で洗練されたデザインが可能
- スタイリッシュでおしゃれな印象を与えやすい
- 企業ロゴやタイトルなど、特定のテキスト(または図形)へ視線誘導がしやすい
【デメリット】
- キャラクターが少ない動画の場合、感情移入させるのが難しいことがある
③ インフォグラフィック動画
※ボーダーレス制作動画
グラフ、図表、イラスト、フローチャートなどを使って、数値やテキストなどの情報を視覚的に表したアニメーション動画。
そのままでは理解が難しい内容の映像化によく使われる。
【メリット】
- 複雑な情報を短い時間でわかりやすく伝えることができる
- 統計データやプロセスなどを伝えるのに向いている
【デメリット】
- 特定の情報に特化しているため、ストーリーの展開が難しいことがある
④ タイポグラフィアニメーション
※ボーダーレス制作動画
モーショングラフィックスのなかでも、テキストに動きや音の効果を加えたアニメーション動画。
【メリット】
- 独創的で洗練されたデザインが可能
- 直観的に的確に文字情報を伝えることができる
- 強調したいメッセージがわかりやすい
【デメリット】
- 視聴者によっては、動く文字が見づらいと感じることがある
⑤ キャラクターアニメーション動画
※ボーダーレス制作動画
キャラクターに動きや音の効果を加えたアニメーション動画。
キャラクターとして使われるのは人物、動物、架空の生物、擬人化された無生物、企業マスコットなど様々。
【メリット】
- 興味や関心を抱かせやすい
- キャラクターを通じて感情移入させやすい
- 魅力的なキャラクターにファンがつくことがある
【デメリット】
- キャラクターデザインやアニメーションが複雑な場合、制作期間が長くなることがある
⑥ ホワイトボードアニメーション動画
※他社制作動画
ホワイトボードや白い背景画面に、文字やイラストが描かれていく様子を映像化したアニメーション動画。
解説と同時に文字やイラストが展開していくため、講義やレッスンなどの動画によく使われる。
【メリット】
- 順序立ててわかりやすく表現できる
- 続きが気になるため最後まで視聴してもらいやすい
【デメリット】
- アニメーション動画としてはチープに見られてしまうことがある
⑦ 3Dアニメーション動画
※他社制作動画
3DCGソフトによって立体的なイラストやグラフィックを制作し、プログラムで動きをつけたアニメーション動画。
縦・横に奥行きを加えたリッチな表現が特徴。
【メリット】
- 表現の柔軟性が高く、複雑な動きが可能
- 高級感やリアリティを出しやすい
- カメラアングルが自在なため、対象物を様々な角度から訴求することができる
【デメリット】
- 制作には高度な技術と余裕を持ったスケジュールが必要
- 比較的制作コストがかかる
⑧ 2.5Dアニメーション動画(アイソメトリック動画)
※他社制作動画
2Dアニメーションに3Dのような立体的な表現を加えた2.5次元のアニメーション動画。
「アイソメトリック」とも呼ばれる。比較的新しい技法で、動画をあじめWebデザインやグラフィックデザインなどのジャンルでトレンドになっている。
【メリット】
- 2Dアニメーションのスタイルを保ったまま3Dの奥行き感をプラスできる
- トレンド感やリッチ感を出しやすい
- 空間の広がりを表現したいときに向いている
【デメリット】
- 3Dアニメーションに比べると表現の柔軟性に欠けることがある
⑨ フルアニメーション動画
※他社制作動画
手書き、またはデジタルで制作されたイラストに動きを加え、世界観やストーリーを表現したアニメーション動画。
滑らかで自然な動きが特徴。主に映画やテレビアニメに使われていたが、近年はテレビCMや企業ブランディングに使われることもある。
【メリット】
- 細かいディテールまで再現可能
- 没入感があり、感情移入させやすい
- ストーリー性のある動画の場合、視聴者の記憶に残りやすい
【デメリット】
- 制作期間が長い
- アニメーション動画のなかでは最も予算が必要になる
アニメーション動画のメリット・デメリット
アニメーション動画の活用には、5つの具体的なメリットがあります。
メリット1 視覚的な訴求力
アニメーション動画は視覚的な訴求力が高く、わずかな時間でも視線を惹きつける力があります。
豊かな色彩や独創的なモーションなど、見る人にとって魅力的な要素を豊富に含んでいます。
メリット2 無限の表現力
実在の有無に縛られず、非現実的な世界やキャラクターを自在に操り表現することができます。
よりクリエイティブなアプローチが叶うため、ブランディング動画のように没入感を求めるジャンルには向いています。
メリット3 難解な内容を理解させる伝達力
複雑で理解しにくいコンセプトやアイデアの実現に、強い力を発揮します。直観的でシンプルな表現は見る人にとって理解しやすく、効率的に情報伝達ができます。
難解なコンセプトをわかりやすく表現するにはインフォグラフィックやホワイトボードアニメーションが、複雑な機械の内部構造などを説明するには3DCGが最適です。
メリット4 共感されやすさ
見る人に共感や感情的な繋がりを感じさせやすいのも、アニメーション動画のメリットです。
魅力的なキャラクターやストーリーは感情移入を促進し、商品やブランドに親近感を抱かせる効果もあります。
メリット5 再利用性の高さ
アニメーション動画の素材は再利用しやすく、異なるプロジェクトやコンテンツにアップサイクルできるため効率的です。
これにより、コストや制作期間のミニマム化にも繋がります。
アニメーション動画のデメリット
実写の人物や風景が登場しないアニメーション動画では、視聴者に現実感(リアリティ)を感じてもらいにくいことがあります。
例えば、リアルな口コミや生々しい描写、ライブ感のある光景などを映像化したい場合、アニメーション動画では表現が難しいケースもあります。そういったジャンルでは、企画段階からアイデアを練り、現実感や信頼性を担保する工夫が必要です。
アニメーション×実写の効果
アニメーションに実写を組み合わせて、1つの動画を制作することも可能です。これには、双方の良さを活かし苦手な部分を補えるというメリットがあります。
創造的な表現の拡張
アニメーションと実写の組み合わせでは、物理的なしがらみを気にすることなく自由な発想で動画作りができます。
非現実と現実のかけ合わせによって表現の幅が広がり、新たな視覚体験を提供することができます。
特殊効果とCGの活用
特殊効果やCGによって、実写だけでは難しい表現も可能になります。
非現実的なシーンや、ファンタジー性のある世界観、架空のキャラクターなども再現できます。
ストーリーテリングの深化
アニメーションと実写を組み合わせることで、ストーリーテリングの幅が広がります。
アニメーションによって想像力を刺激し、実写によってリアリティを拡張することで、感動的で奥深いストーリーを生み出すことができます。
独自のブランドイメージ構築
アニメーションと実写を融合させたスタイルは、ブランドやプロダクションの独自性を高めます。
オリジナリティのある動画は、視聴者に印象的な体験を提供することができます。
スタジオ費の節約や撮影時間の短縮
複数のシーンを撮影する場合、通常はハウススタジオなどのコストがかかりますが、アニメーション表現を加えることで白背景のスタジオ撮影のみで完結できるようになります。
移動やロケ地の確保に時間がかからないのもメリットです。
【アニメーション×実写動画の制作事例】
※ボーダーレス制作動画
アニメーション動画の制作費用・スケジュールの目安
アニメーション動画の一般的な費用相場は45万円~100万円前後、制作期間は1ヶ月~3ヶ月以上と幅広いです。
制作費用や期間は、映像尺(動画の長さ)や表現方法、素材支給の有無、工数などによって変わるためです。
例えば3Dアニメーションやフルアニメーションの場合、上記の1.5倍~3倍程度の予算や期間が必要になることもあります。一方で、企画内容によっては発注から最短1ヶ月以内で納品可能な場合もあります。
詳しい費用の内訳についてはモーショングラフィック動画制作のお見積り例を、詳しいスケジュールについては動画制作の流れ「グラフィック案件」を参考にしてください。
どのような目的で、どのようなアニメーション動画が作りたいかによって、制作費用やスケジュールは大きく変動します。
作りたい動画の費用感やスケジュールを把握するには、制作会社に無料見積り依頼をする方法があります。問い合わせフォームや初回のヒアリング時に希望を伝えることで、目安を知ることができます。
アニメーション動画の制作費用やスケジュールを縮小するコツ
アニメーション動画の制作費用やスケジュールをできるだけコンパクトにするには、いくつかのポイントがあります。
【制作費用を抑えるには】
- 素材提供をする(デザインやイラストなど、無料のフリー素材を使用する)
- 構成や台本を自社で考える
- ナレーションをなしにする
- 動かす範囲を最小限に抑える
- ヒアリングの際に予算をしっかり伝えておく(予算に合わせた提案が受けられる)
【スケジュールを短くするには】
- 概要や動画の目的、訴求ポイント、支給素材などを事前にまとめて準備しておく(スムーズに制作に入ることができる)
- 希望のイメージに近いYouTube動画など用意し、参考動画として共有する
- 構成や映像確認の期間を短縮する
- 予め期限を定めておく
- 予算を増やす
必ずというわけではありませんが、事前準備やちょっとした工夫でコストダウンやスケジュール調整ができるケースもあります。
よくある疑問
アニメーション動画のよくある疑問をまとめました。
Q: 制作期間はどれくらいかかりますか?
A: 数週間~数ヶ月程度かかることがあります。
制作期間はプロジェクトの規模や複雑さによって異なります。
【具体的な例】
- パワーポイントのスライドショーの動画化(10分)…約2週間
- テレビCM(30秒)…約3か月
- サービス紹介動画(1分)…約2か月
- Web広告(5分前後)用のモーショングラフィックス動画…約2か月
- Eラーニング用動画(30分)…約3か月
Q: アニメーションのスタイルは選べますか?
A: 異なるスタイルから選択可能です。
スタイルの選定はプロジェクトの目的やターゲットに合わせて行います。
Q: ナレーターや声優はどのように手配されますか?
A: ナレーターや声優の選定・録音は基本的に制作チームが行います。
お客さまのご希望やご要望に沿って、プロの声優を採用します。
Q: 音楽や効果音は提供されますか?
A: 制作チームが素材を選定し、提供することがあります。
動画制作に必要な音楽や効果音は、制作チームでご用意することがあります。また、オリジナルソングを作ることも可能です。
Q: 制作に必要な素材は提供する必要がありますか?
A: 提供いただくことがあります。
動画制作に必要な素材(ロゴ、画像、テキストなど)は、ご提供をお願いすることがあります。また、必要な素材がない場合は制作チームがサポートすることも可能です。
Q:キャラクターがいないのですが、提案してもらえますか?
A: 可能です。
ご要望をヒアリングし、数パターンのキャラクターをご提案いたします。