アプリ紹介動画を低コストで制作するコツとは?種類や使い分けのポイントも解説
2024.09.05
アプリ市場が激戦化するなか、新規ユーザー獲得のプロモーション施策に手を焼いている企業は少なくありません。アプリ紹介動画の活用は、ダウンロード数や認知向上に対して有効な手段のひとつです。
一方で、動画の内容によってはアプリの良さが上手く伝わらず、ユーザーにとって逆効果となってしまう恐れもあります。
本記事では、自社のアプリを効果的にアピールする紹介動画を作りたい方に向け、作り方のコツや使い分けのポイント、低コスト化の方法などを解説しています。
【この記事でわかること】
- アプリ紹介動画が生み出す3つの効果
- アプリ紹介動画の種類と使い分けのポイント
- アプリ紹介動画の成功事例と制作のポイント
- アプリ紹介動画を低コストで制作するコツは?
- アプリ紹介動画をプロに依頼するメリット
アプリ紹介動画が生み出す3つの効果
アプリ紹介動画とは、アプリの特徴を簡潔に伝えたり、アプリの機能を疑似体験させられる動画コンテンツです。自社サイトへの埋め込みや、SNS広告、ディスプレイ広告など、様々なプロモーションに活用できます。
アプリビジネスの本質的な目的をマネタイズ(収益化)とすると、動画を見た視聴者にダウンロード・インストールをしてもらうことがアプリ紹介動画の主要な役割です。
ダウンロード・インストールという最終目標に対して、アプリ紹介動画を活用することで生まれる効果は大きく3つあります。
- ① アプリに興味を持たせる
- ② アプリを理解してもらう
- ③ アプリを信頼してもらう
① アプリに興味を持たせる
アプリのダウンロード・インストールに向けたアプローチの第一段階は、アプリの存在を知ってもらうこと。アプリ紹介動画なら、ビジュアルと音を駆使して見る人の興味を惹きつけ、認知度向上につなげることができます。
「このアプリ面白そう」
「便利そう」
など、アプリを使うことで自身の悩みが解決できるかもしれないという期待感を持たせましょう。アプリについてもっと知りたいと思わせる工夫も必要です。
この段階では、アプリの使い方を詳しく説明する必要はありません。大事なのは、魅力的な動画で視聴者を惹きつけること。視聴者の期待感を煽るのが重要なポイントです。視聴者の心を上手く掴むことができれば、SNSや口コミでの拡散も期待できるでしょう。
アプリに興味を持たせるのに有効な動画の種類は、ティザー動画・広告動画・ブランディング動画です。
② アプリを理解してもらう
アプリを認知してもらった後は、特徴や良さを理解してもらうことが大切です。アプリ紹介動画は、「もっとアプリのことを知りたい」と思ったユーザーの理解を促進する効果があります。
動画なら実際に使用しているシーンを見せることができるので、静止画で説明するよりもはるかに理解しやすいのがメリットです。ティザー動画などで興味を持ってくれたユーザーが、アプリに価値を見出してくれる内容にしましょう。
例えばゲーム・エンタメ・ニュースなどのアプリなら、実際のプレイ画面を取り入れたり、どのような情報が得られるかがわかる内容にします。お役立ち系(ツール・金融・健康管理など)のアプリなら、動画内で機能や操作方法を説明する必要があります。
もし込み入った内容になりそうであれば、1つの動画ですべてを説明しようとせず、項目ごとに複数の動画に分けて制作するのがコツです。
当たり前ですが、嘘の内容や誤解を与える誇張表現はNG。アプリを使用するシーンでは、実際の画面を見せましょう。
アプリの特徴を理解してもらうには、使い方HowTo動画が有効です。
③ アプリを信頼してもらう
アプリの良さを理解してもらえたら、いよいよダウンロード・インストールのステップです。アプリ紹介動画には、アプリのダウンロード・インストールを検討しているユーザーの信頼感を向上させる効果があります。
「課金しないと楽しめないかも」
「データセキュリティの観点で個人情報が漏れないか心配」
「アプリ内広告はうっとうしくないか」
「本当に面白いのか(役に立つのか)」
など、ユーザーが抱く不安や心配を払拭し、「あと一押し」になるような内容にしましょう。
例えば、有名なインフルエンサーに実際に使用してもらった後に正直なレビューをもらう、CMに著名なタレントさんを起用して信頼度を上げる…など、アプリの機能以外の説明を補足することで最後の一押しの効果を発揮します。
アプリへの信頼感を得るのに有効な動画の種類は、広告動画・ブランディング動画です。
アプリ紹介動画の種類と使い分けのポイント
アプリにはゲーム、エンタメ、ニュース、ツールなど、さまざまなジャンルがあります。
ここでは、どのジャンルのアプリでも共通して作成すべき動画の種類と特徴を紹介します。
① 使い方HowTo動画
【特徴】
アプリの具体的な使用方法や機能を紹介する動画。チュートリアル形式で、インターフェースや操作手順をわかりやすく解説する。画面キャプチャやアニメーションを使用することが多い。
【メリット】
- ユーザーがアプリの使い方を理解しやすくなる
- 利用率向上につながる
- 特定の機能や設定方法を詳細に説明できる
- ユーザーの満足度を高めることができる
- サポートコストの削減につながる
【使い分けのポイント】
アプリの新機能追加時や、アップデート時のユーザーへの説明手段として効果的。
② ティザー動画
【特徴】
アプリのリリース前や新機能の発表前に公開される、尺(再生時間)の短い動画。具体的な説明を省き、視聴者の興味や期待感を引き出すことに焦点を当てる。ミステリアスな演出や印象的なビジュアルを採用することが多い。
【メリット】
- 短時間で強烈な印象を与えられる
- SNSでのシェアや口コミ効果が期待できる
- 期待感を煽ることができる
- リリース当日に向けたマーケティングキャンペーンを盛り上げる
【使い分けのポイント】
アプリのリリース前の話題作りや、ユーザーの関心を高める手段として効果的。
③ 広告動画
【特徴】
アプリの認知度を高め、ダウンロード・インストールを促す動画。主にSNS広告やYouTub広告、アプリ内広告などで配信される。短い尺とキャッチーなビジュアルで簡潔にメッセージを伝える内容が多い。
【メリット】
- ターゲットユーザーに対してアプリを広く宣伝できる
- ダウンロード・インストール数の増加が期待できる
- コール・トゥ・アクション(CTA)による訴求効果が高い
- ユーザー行動を喚起させやすい
【使い分けのポイント】
ターゲティング広告として配信先が設定できるため、特定のユーザー層にピンポイントでリーチさせるのに効果的。
④ ブランディング動画
【特徴】
アプリや企業(開発者)のブランドイメージを伝えるのに焦点を当てた動画。価値観やミッション、ビジョンなどを表現し、見る人の共感を引き出す。高品質なビジュアルや音楽を使用し、ストーリー性を持たせた内容が多い。
【メリット】
- ブランドの信頼性や認知度を高める
- ユーザーとの長期的な関係づくりができる
- 感情に訴えかけ、共感を得ることができる
- 顧客ロイヤルティやエンゲージメントの強化につながる
【使い分けのポイント】
ブランドの独自性や信頼性をアピールし、競合他社との差別化を図るのに効果的。
アプリ紹介動画の成功事例と制作のポイント
前の見出しで解説した4種類のアプリ紹介動画について、それぞれの成功事例と制作のポイントをまとめました。
① 使い方HowTo動画の成功事例
■Bandグループの作り方と招待方法
※他社制作動画
【制作のポイント】
- とにかくわかりやすさを重視
- 奇をてらったデザインではなく、見やすいデザインに
- ユーザーが知りたい情報だけ見られるよう、機能ごとに動画を分ける
- どこをタップしているのか視覚的にわかりやすいよう、グラフィック表現を工夫する
■カンタンだ!モバイルオーダー「How To」篇
※他社制作動画
【制作のポイント】
- テロップの少なさや工程の少なさで「カンタン」ということを表現
- アプリ画面内の注目してほしい部分をクローズアップして強調する
② ティザー動画の成功事例
■イラスト探偵-謎解き推理ゲーム- アプリ紹介動画03
※他社制作動画
【制作のポイント】
- ショート動画という特性を生かし、簡潔に内容を説明
- 興味を引くようなBGMとサムネイル
- 概要欄に誘導して詳細を説明する
- 「謎を解きたい」という心理を利用した内容
- 低コスト(または自社)で制作することにより、ABテストをしやすくなる
■眠れない夜を楽しむアプリ 「よひつじの森」 ティザーPV
※他社制作動画
【制作のポイント】
- アプリの世界観をBGMやグラフィックで演出
- 見ている人の興味をそそる内容
- アプリの全容は隠しつつ、ところどころプレイ画面を公開することでもっと知りたいと思わせる
■【SNOW】心霊現象(ヤラセ発覚?)
※ボーダーレス制作動画
【制作のポイント】
- 人の興味を引くようなタイトル
- 他にどんなエフェクトがあるのか、好奇心を刺激する内容
- 本当のホラー映画のような演出とアプリの特性を組み合わせた内容で面白さを引き出す
③ 広告動画の成功事例
■SUNTORY+ 小さな「できた」が楽しく続く健康アプリSUNTORY+サービス紹介
※他社制作動画
【制作のポイント】
- オーソドックスな広告動画
- 導入でアプリの手軽さを提示し、ハードルを下げる
- 短い尺のなかでアプリの特徴やメリットを上手にかいつまんで説明する
- 見ていて楽しいポップなBGMと軽快なモーショングラフィックス
■【SNOW】スノ文字拳法
※ボーダーレス制作動画
【制作のポイント】
- メジャーなアプリの新機能告知が目的のため、インパクトや面白さを重視
- 話題性を呼ぶような演出
- 一見アプリと関係のないような企画内容で広告感を出さない
④ ブランディング動画の成功事例
■貯金アプリfinbeeブランドムービー「二人の違いはなんでしょう?」
※他社制作動画
【制作のポイント】
- すぐにアプリの紹介を出さず、動画の最後まで引っ張る
- 最後まで見てもらう必要があるため、ハードルはやや高くなる
- ラップ調のポップな歌や画面を2つに分けるなど、演出の工夫によって「どうなるのだろう?」という興味を抱かせる
- 見ている人が飽きないよう、映像にギミックを入れる
■Tik Tok CM 「Creator's Anthem 笑顔のきっかけ」篇 30秒
※他社制作動画
【制作のポイント】
- ブランドイメージを高めるハイクオリティな映像
- 新しいユーザー層を意識したキャスティング
- 著名人を配役して信頼感を高める
- 1コンテンツ1メッセージにとどめ、シリーズCMとして複数の動画を制作
アプリ紹介動画を低コストで制作するコツは?
動画プロモーションで成果をあげるには、複数の違ったパターンのアプリ紹介動画を制作しなければならない場合があります。
できるだけ低コストで複数の動画を制作したいときには、知識がなくても簡単に作れるサービスを利用するのも手です。予め用意されたテンプレート(フォーマット)を使うことで、専門スキル不要で動画を作ることができます。
企画構成や文章、素材などを自身で用意できるのであれば、手軽にコストダウンが叶うのでおすすめです。
①CMスタジオ
特別なスキル不要でビジネスやマーケティング用動画が制作できるクラウドサービス。使い方はシンプルで、400種以上の演出フォーマットから目的に合うものを選び、素材を入力するだけでOK。初期費用や月額契約不要で1本から作成・購入できる手軽さが支持されています。
演出フォーマットは様々なジャンルやスタイルから選ぶことができ、ボーダーレスでも使い勝手の良いフォーマットを複数提供しています。
②リチカ
動画マーケティングをはじめとするデジタル広告運用全般をサポートするクラウドサービス。単に動画の作成・編集を行うだけでなく、プロのサポートを受けながらプラットフォームや視聴環境に合わせたクリエイティブの制作・運用をしたい方向けです。
③レトロスタジオ
動画の設計から制作、検証・改善まで行える動画マーケティングサービス。SNSやデジタル広告だけでなく、LPやサイネージなどあらゆる用途に対応した多彩なテンプレートが揃うのが特徴。AI音声のテキスト読み上げ機能を使えば、簡単なナレーションをつけることもできます。
④ビデオブレイン
法人シェア率の高いビジネス向け動画編集クラウドサービス。簡単なステップで動画の作成・編集ができる他、予約公開や配信分析など管理面の支援も充実しています。素材数や機能が豊富なので、より本格的なアプリ紹介動画の制作・運用をしたい方向け。
番外編:ボーダーレスラボ
動画制作会社ボーダーレスによる定額制動画制作サービス。海外ラボに在籍するプロのクリエイターが動画コンテンツを制作します。
月20時間(または40時間)以内であればジャンルは問わず、フルオーダー動画の制作も可能。「低コストで大量の動画を制作したいけど、自分でソフトを操作するのは面倒」という方におすすめです。
アプリ紹介動画をプロに依頼するメリット
低コストで動画を自社生産するには便利なクラウドサービスですが、目的や求めるクオリティ次第ではプロのクリエイターや制作会社へ依頼した方が良い場合があります。
動画制作会社へ依頼した方がいいケース
例1)ブランディング動画
ブランドの顔となり、ある程度のクオリティが求められるため専門スキルのあるプロに任せた方が安心。
例2)認知拡大を目的とした動画
しっかりと成果を出すためには、実績のあるプロに企画などのアイデアを任せた方が良い。
例3)実写動画
実写を使用する動画は撮影機材やキャステングなどの準備も必要。手間やタイムパフォーマンスを考えるとわざわざ自社で行うメリットが少ない。
動画制作会社へ依頼するメリット
1)クリエイティブなアイデア
プロのアイデアでブランドの個性を生かしたオリジナル動画の制作ができる。視聴者にインパクトを与え、印象に残すことができる。
2)ハイクオリティな仕上がり
熟練のディレクター・編集者・グラフィックデザイナーがチームを組み、最新の撮影機材や編集機器を使った高品質な映像の制作ができる。
3)豊富な経験と専門知識
多様なジャンルの動画制作経験と、会社に蓄積されたノウハウで、最適な制作プロセスを提供できる。
4)ワンストップで完成
企画・構成・撮影・編集・CG制作・MAなど、動画制作のすべてをワンストップ※で提供できる。
※ボーダーレスで動画制作を行う場合
5)制作スケジュール
納期から逆算してスケジュールを組むため、公開予定に合わせた提案・制作ができる。