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YouTubeショート動画が中小企業にもたらすメリットとは?成功事例や制作のコツも紹介

【YouTube】

2025.04.24

YouTubeショート動画は、商品・サービスのPRだけでなく、中小企業の認知拡大にも効果的な施策です。長尺のYouTube動画と異なり短期間で制作できるため、十分な費用対効果も見込めます。

この記事では、中小企業がYouTubeショート動画を運用するメリット、企業の制作事例、登録者を伸ばすコツなどを具体的に紹介します。

「余計な予算をかけずに自社の知名度アップを図りたい」「YouTube動画に興味はあるけど、制作や運用が大変そう…」とお困りの担当者様はぜひご覧ください。

INDEX

1. YouTubeショート動画とは?

YouTubeショート動画は、再生時間1分ほどの「縦型動画」を、撮影・編集・公開できるYouTubeの新機能です。YouTubeのユーザーがより手軽に動画視聴を楽しめるように、2021年より運用が開始されました。

はじめにYouTubeショート動画と従来の長尺動画の違いを紹介します。次に同じショート動画である「Instagramリール」「TikTok」との違いをみていきましょう。

長尺のYouTube動画との違い

現在のYouTube動画は、再生時間が3分以上の「長尺動画」3分以内の「ショート動画」に分類されています。

参考:YouTubeヘルプ|3分間のYouTube ショートについて

YouTubeショート動画と従来のYouTube動画の違いは下表のとおりです。

従来のYouTube動画 YouTubeショート動画
動画の長さ 最長12時間 最長3分
画面サイズ
  • パソコンやTVで視聴しやすい
  • 16:9(横に長い)
  • スマートフォンで視聴しやすい
  • 9:16(縦に長い)または1:1(正方形)
操作方法 クリックまたはタップ スワイプ
編集ツール パソコン・編集ソフト スマートフォンのみ
特徴
  • 商品・サービスへの愛着度アップなどに効果的
  • ユーザーとの信頼関係醸成に役立つ
  • 企業の認知拡大に効果を発揮
  • 商品・サービスの知名度を高めるのに役立つ

YouTubeショート動画と長尺動画に用いられているのがYouTube独自のアルゴリズムです。たとえば、YouTubeショート動画で表示される「ショートフィード」「関連動画」「検索結果」は、ユーザーの視聴歴や行動データ(高評価など)を参考に、ユーザーと関連性の高い動画が表示される仕組みと考えられています。

関連性の高い動画を表示させることで、視聴者の満足度を高めて拡散性を高めているわけです。YouTubeには集客に役立つ機能が複数存在します。

TikTok・Instagramリールとの違い

「TikTok」「Instagramリール」もショート動画です。ただし、それぞれ投稿できる動画の長さ、ユーザー層、向いている施策などが異なるため、下表で3者の細かな違いを確認しておきましょう。

YouTubeショート TikTok Instagramリール
動画の長さ 1分以内の動画が一般的 10分以内(視聴数が多いのは短尺動画) 3分以内
特徴
  • YouTubeのアルゴリズムを基におすすめの動画が表示
  • フォローしていない新規視聴者にも動画が表示される
  • ユーザーの行動を基に「おすすめ」フィードに動画が表示される
  • フォロワー外への拡散力が強い
  • フォロワーへのリーチが中心
  • フォロワーの視聴率が高めで、高シェア率・高視聴率を期待できる
ユーザー層 幅広い(若年層からシニア層まで) 10代~20代の若年層が中心 若年層~30代が中心
検索性
  • Google検索にも動画が表示される
  • 制作した動画は長期的な資産になる
  • トレンドにのれば一時的なバズを期待できる
  • 長期的なマーケティングはむずかしい
  • ハッシュタグ検索が中心
  • 即時性が強い
向いている施策
  • 企業の認知拡大
  • 長期的なマーケティング施策
  • 若年層の新規顧客の創出
  • トレンドを追いかけるビジネス
  • 既存フォロワーの愛着心の育成・維持
  • 新商品・サービスの認知獲得

YouTubeショート動画は新規視聴者の獲得に役立ちます。なぜなら、他のSNSツールに比べて幅広いユーザー層にアプローチできるからです。自社が制作した動画は、Googleなどの検索エンジンを通じてより多くの人に視聴してもらえるでしょう。

2. YouTubeショート動画が中小企業にもたらす3つのメリット

YouTubeショート動画は、低コストで運用できる広告戦略です。YouTubeショート動画が中小企業にもたらすメリットを具体的に確認しましょう。

  • ① コストを抑えて宣伝動画を制作できる
  • ② 自社の認知拡大に役立つ
  • ③ トレンドを活用できる

メリット① コストを抑えて宣伝動画を制作できる

YouTubeショート動画は、従来のYouTube動画よりも低コストで制作できます。YouTube独自の編集サービス「YouTubeショートカメラ」を利用することで、スマートフォンだけでも撮影・編集・出稿に取り組めるからです。

YouTubeショートカメラの代表的な機能は、次のとおりです。

  • 音楽や音声の追加(著作権フリーの素材を選択可能)
  • 再生速度の変更
  • タイマー機能(録画開始のカウントダウンなど)
  • テキストの追加(テロップを挿入できる)
  • フィルターの設定(画像の雰囲気を変えたいときに)
  • グリーンスクリーン(※)の追加

※背景を変更するための映像技術。他の映像を重ねて背景を自由に演出できる

YouTubeショート動画の出稿までは、以下の5ステップで完了します。

  • ステップ1:YouTubeアプリを起動して、アプリ中央の「+」をタップ
  • ステップ2:「ショート」をタップしてから、動画を撮影(YouTubeにカメラとマイクへのアクセスを許可しておきましょう)
  • ステップ3:動画を撮影(撮影済みの動画ファイルを選択してもok)
  • ステップ4:タイトル、テキスト、音楽などを追加
  • ステップ5:以上の編集が終わったら「公開」をタップ

YouTubeショートカメラの各機能を活用することで、パソコンや編集ソフトといった長尺動画で必須となる準備が不要となります。動画の撮影・編集・出稿作業も短期間で完結するため、ショート動画制作に誰でも手軽に取り組めるでしょう。

メリット② 自社の認知拡大に役立つ

YouTubeショート動画は、中小企業の認知拡大に役立ちます。

YouTubeショート動画の「ショートフィード」機能は、視聴者にショート動画を一覧で表示する機能です。フォロワー外のユーザーにも自社の動画が表示されるため、自社をまだ知らない新規ユーザーの獲得やチャンネル登録者数のアップを期待できます。

また、ショート動画は再生時間が短いため、「すきま時間などで気軽に視聴できる」「企業が本当に伝えたいメッセージだけを訴求できる」といったメリットがあります。ショート動画の中に、企業が本当に伝えたいメッセージを込めることで、時間を持て余しているユーザーにも効果的に訴求できるのです。

反対に、再生時間の長い従来のYouTube動画は、商品・サービスの購入数アップや企業ブランディングの促進には効果的ですが、「まずは企業を知ってもらう」施策には不向きです。ストーリー性のある動画は、視聴者の共感を獲得するときに最も効果を発揮します。

メリット③ トレンドを活用できる

YouTubeショート動画は、トレンドを有効に活用できる施策です。

長尺の動画より少ない労力や時間で制作できるため、短期間で複数の動画を制作できます。そのため、人気の音楽をショート動画に挿入したり話題の時事ネタ・流行語を取り入れたりしやすいのです。さらに拡散力を高めたいときは、ハッシュタグを活用するとよいでしょう。

YouTubeで成功した企業の多くは、流行と自社の強みを上手に組み合わせています。具体的な内容は、「YouTubeショート動画の成功事例から運用アイデアを学ぶ」をご確認ください。

3. YouTubeショート動画が中小企業の武器になる理由

YouTubeショート動画は、中小企業の広告戦略で効果的な武器になります。他のSNSと比較したときのYouTubeショートの強み、企業チャンネルとしての活用メリットをみてみましょう。

  • ① 長期的に運用できる
  • ② BtoBビジネスで効果を発揮する
  • ③ 長尺のYouTube動画との相乗効果を狙える
  • ④ YouTube広告との相性がいい

① 長期的に運用できる

YouTubeショート動画は、TikTokやInstagramに比べて、過去の動画が継続的に視聴される施策です。

その大きな理由に、検索エンジンから動画を視聴しにやってくるユーザーの存在が挙げられます。試しにGoogle検索に「お好み焼き 作り方」と検索してみてください。下図のように、記事へのリンクとともにYouTubeショート動画へのリンクが表示されないでしょうか。

視聴者が1つの動画にたどり着くためのアクセス元のことを「流入経路」と呼び、広告動画の長期的な運用に欠かせない要素です。YouTubeショート動画では、Googleの検索エンジンからやってくるユーザーにアプローチできるのです。

動画のトレンドはあっという間に変化していきますが、豊富な流入経路があるYouTubeショートなら過去の動画も継続的に視聴してもらえるのです。

② BtoBビジネスで効果を発揮する

YouTubeは、エンタメだけでなくビジネス層にも広く利用されており、経営者や企業担当者が情報収集の手段として活用するケースも増えています。そのため、BtoBにおける情報発信の場としても非常に適しており、商品・サービスの紹介や業界の専門知識を発信することで、ターゲット層に効果的にアプローチできます。

YouTubeは、今や企業にとって効果的な広報戦略の1つです。中でも、ショート動画は今後の需要増加が見込まれるため、従来の長尺動画のように多くの企業がさまざまな目的で活用していくでしょう。

YouTubeの企業チャンネルの開設に興味のある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

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③ 長尺のYouTube動画との相乗効果を狙える

YouTubeショート動画は、長尺のYouTube動画との相乗効果を狙える施策です。「最後まで視聴されやすい」というショート動画のメリットをいかし、新規ユーザーと自社の新たな接点を構築できるでしょう。

仮にターゲットの興味関心を引くショート動画を制作したとします。その動画の終了前に「詳細はフル動画をご覧ください」と長尺の動画への案内を挿入することで、視聴者の関心を保ったまま新たなアピールが可能になります。

トヨタ自動車が運営するランドクルーザー専門店「ランクルBASE」は、公式チャンネルでランドクルーザーのショート動画を配信しています。激しい岩場を走るランクル、大きな水たまりに突入するランクルなどをショート動画にすることで、ユーザーの好奇心を効果的に刺激しているのです。

参考:LAND CRUISER CHANNEL / ランクルちゃんねる byランクルBASE【トヨタ公式】

【衝撃映像】ランクル70横転⁉🙀🙀🙀オフロード競技会にて 

④ YouTube広告との相性がいい

YouTubeショート動画はYouTube広告との相性もよいです。どちらの施策にも「短い時間でユーザーに訴求する」という特徴があります。

そのため、YouTubeショート動画を広告用に再編集することも、広告運用の一環としてYouTubeショート動画を再利用することも可能です。広告とショート動画を組み合わせて、自社の強みや魅力を効果的に配信しましょう。

YouTube動画の広告運用を考えるなら、「YouTube広告の効果とは?中小企業が知るべきメリットと活用事例」 の記事もチェックしてみてください!

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4. YouTubeショート動画の成功事例から運用アイデアを学ぶ

ここからは、YouTubeショート動画で成功した事例を以下の業界に分けて紹介します。

  • 健康・美容・ライフスタイル
  • 飲食業
  • 専門ビジネス

YouTubeショート動画の業種ごとのスタイルを確認しましょう。

健康・美容・ライフスタイル

成功事例① ゆう先生の美容整体塾【京都の整体院悠】

チャンネル登録者数 158万人

京都市で整体院を営む「ゆう先生」こと大山裕也氏が運営しているYouTubeチャンネルです。 体のお悩みに対して、誰でもできるストレッチなどの解決方法を、実践形式で紹介しています。

【⚠️要注意⚠️】首を摘めない人はストレートネックになっていて、太りやすく老けやすい状態です。

注目ポイント

  • 体の悩み別にショート動画がグループ分けされている(「肩を回すとゴリゴリと音がする」「上を向いたときに首がつまる」など)
  • 毎回、本人が主役のサムネイル画像で統一し、視聴者の印象に強く残るよう工夫している

成功事例② LIPPS HAIR TV【美容室LIPPS hair】

チャンネル登録者数 14.5万人

「メンズヘアサロンリップス」が運営しているYouTubeチャンネルです。ヘアスタイルのトレンドやセット方法などを1分弱のショート動画で紹介しています。

【イケメンをさらにイケメンに】LIPPShair梅田annex白須晴稀

注目ポイント

  • 「家でもできるメンズセット」「3分スタイリング」など、視聴者が自宅で再現できるような動画が多数配信されている
  • 「~でお悩みの方はご相談ください」などのCTAを動画終盤に設置している

健康・美容・ライフスタイルなら、以下のようなショート動画を制作してみてはいかがでしょうか。

  • 「1分でできる!肩こり解消ストレッチ」(整体院・フィットネス系)
  • 「今日からできる!美肌のための習慣」(スキンケア・美容系)
  • 「◯◯を押すだけ!簡単セルフマッサージ」(リラクゼーション系)
  • 「1分で完成!美容師直伝・簡単ヘアセット術」(美容室・ヘアスタイル系)
  • 「流行りのヘアスタイル!◯◯風セットのやり方」(美容室・トレンドヘア)

健康・美容・ライフスタイルのYouTubeショート動画のポイントはこちらです。

  • 視聴者がすぐ試せる方法を発信する
  • 専門用語を使わずにわかりやすく説明する
  • ビフォーアフターを見せる

「1日3回やってみよう!」と簡単なチャレンジ要素を加えるのも効果的です。あえて低いハードルを視聴者に提示するとゲーム性が高まるため、拡散効果も高まるでしょう。

飲食業

成功事例① Kurashiru(クラシル)

チャンネル登録者数 155万人

クラシルの公式YouTubeチャンネルKurashiru(クラシル)は、料理に関する情報を継続的に発信しています。「レシピを短時間でわかりやすく伝える」ショート動画は人気を集めており、100万再生以上の動画も少なくありません。

【ホテル仕様】究極のフレンチトースト

注目ポイント

  • プロの料理人が一般家庭の人気メニューや美味しく作るコツを1分で紹介している
  • 料理に必要なポイントだけを教えてくれる

成功事例② 焼鳥どんの飲食店あるあるチャンネル

チャンネル登録者数 37.2万人

東京に本店を構える「焼鳥どん」のYouTubeチャンネルです。「飲食店の日常や裏側をユーモアたっぷりに発信」するショート動画が人気を集めています。

【飲食店あるある】優し過ぎるお客さんの料理遅い時の反応

注目ポイント

  • 「飲食店あるある」ネタが視聴者に人気(1000万再生を超える動画も)
  • 「焼鳥どん」の代表自ら出演

飲食業なら、以下のようなショート動画を制作してみるのはいかがでしょうか。

  • 「30秒でわかる!今週のおすすめメニュー」
  • 「プロが教える!焼き加減のコツ」
  • 「飲食店のリアルな裏側あるある」

飲食業のYouTubeショート動画のポイントはこちらです。

  • レシピ・調理法は簡単にできるコツを伝える
  • 食材が焼ける音(ジュ~、パチパチ)で視聴者の食欲をそそる
  • お店の雰囲気やスタッフの人柄を伝える動画でファンを獲得
  • 「あるある系」 ネタで飲食業に関心の薄いユーザーにアプローチ

専門知識・ビジネス系

成功事例① 岡野タケシ弁護士【アトム法律グループ】

チャンネル登録者数 175万人

全国に15拠点を構えるアトム法律グループ の代表岡野武志氏が解説を務めているYouTubeチャンネルです。

法律に関する疑問をわかりやすく、ときにユーモアを交えながら解説しています。

交通事故の慰謝料で損する一番の原因とは!?

注目ポイント

  • 冒頭3秒でニュースの概要がわかる
  • 難しい法律に関する解説を1分で視聴できる

専門知識・ビジネス系なら、以下のようなショート動画を制作してみるのはいかがでしょうか。

  • 「知らないと損!◯◯の法律知識」(弁護士・税理士・コンサルタント)
  • 「1分で解説!ビジネスに役立つ◯◯」(経営・マーケティング・人事関連)
  • 「◯◯業界の裏話!意外と知られていない事実」(業界専門メディア・ビジネスノウハウ)

専門知識・ビジネス系のYouTubeショート動画のポイントはこちらです。

  • 難解な表現は避け、専門知識を短く簡単に伝える
  • よくある疑問やトラブルをテーマにする設定(視聴者の関心を引きやすい)
  • ユーモアやストーリーを交えて親しみやすさを演出

5. YouTubeショート動画で登録者数を伸ばすコツ

成果をあげているYouTubeショート動画の共通点が次のとおりです。

  • スキップされにくい
  • 最後まで視聴されやすい
  • 視聴者の「いいね」「コメント」の獲得率が高い
  • 1人のユーザーが視聴する時間が長め
  • 視聴者が特定の行動を実行してくれる

以下に、YouTubeショート動画で登録者数を伸ばすコツを紹介します。

  • ① 冒頭3秒を工夫する
  • ② 短くてもストーリーを意識する
  • ③ 縦型動画に最適化する
  • ④ テロップやエフェクトで情報を補強する
  • ⑤ 視聴者に参加してもらう
  • ⑥ 最後にCTA(行動喚起)を入れる

① 冒頭3秒を工夫する

YouTubeショート動画は、視聴者にスキップされやすい動画です。視聴者はスワイプ操作だけで簡単に別の動画に移動できます。したがって、視聴者にスキップされないために「動画冒頭3秒」の展開を工夫しましょう。

具体的な方法は次のとおりです。

  • 問いかけを活用する:「え、これ知ってる?」「意外と知られていない事実!」など、視聴者が思わず続きを見たくなるようなフレーズを入れる。
  • ターゲットを明確にする:「〇〇歳の方必見です!」「結婚願望のある人に耳寄りな情報です!」など、動画の対象をはっきり伝えることで、自分ごととして捉えてもらいやすくなる。
  • 衝撃的な事実やビフォーアフターを見せる:「これをやるだけで○○が激変!」のように、変化が一目で分かる映像や画像を活用すると、興味を引きやすい。

視聴者に「自分と関係のある情報だ」と感じてもらえると、スキップされにくくなります。自社のターゲットを分析して、ターゲットが思わず手を止めてしまうような情報が何か検討してみてくだしさい。そのうえで、上記のような施策を活用してみましょう。

② 短くてもストーリーを意識する

ストーリー性を動画に取り入れると、印象深いショート動画を制作できます。ポイントは、物語の起承転結を意識してシンプルにまとめることです。

仮に、あなたがパーソナルジムを経営していて新規入会者獲得のためにショート動画を作るとします。ターゲットは「男らしい体つきになりたい20代男性」としましょう。

ストーリー性のあるショート動画の参考例

起(開始10秒):鏡の前で自分の体型を見て不満そうな表情を浮かべている男性

承(10秒~20秒):スポーツジムの玄関に立つ男性。不安そうな表情の男性にジムスタッフが笑顔で話しかける

転(20秒~40秒):ジム内でトレーニングに取り組む男性。はじめは失敗も多かったが、時間が経つにつれて腹筋が割れたり胸板が厚くなったりと体型に変化があらわれはじめた

結(40秒~60秒):鏡の前で自分の体型を見て充実した表情を浮かべる男性。仕事もプライベートも自信に満ちている

YouTubeショート動画制作の際は、「視聴者の悩み」「将来の希望」といった視聴者の共感できる要素を動画に取り入れると効果的です。視聴者の共感を獲得すると、商品への認知拡大や企業への好感度アップにつながります。

③ 縦型動画に最適化する

YouTubeショート動画は、スマートフォンユーザーが視聴しやすいようスマホの画面サイズ(縦型)に最適化されています。企業の宣伝動画も縦型動画で制作しましょう。

具体的なポイントはこちらです。

  • はじめから縦長で撮影する:横長の動画を後からトリミングするのではなく、最初からスマホ画面に適した縦型のフレームで撮影することで、構図を意識した魅力的な映像を作りやすくなる。
  • 主役は画面の中央に配置:スマホ視聴では画面の端よりも中央が最も目立つため、話し手や重要な要素はできるだけ画面の中央に配置し、視聴者の目を引く。
  • フレーム(空白)部分を少なくする:背景の余白が多すぎると情報が伝わりにくくなるため、主題を大きく映し、画面全体を活用する。テロップやグラフィックで空間をうまく埋めるのも効果的。
  • テロップは画面の下1/3に設置する(目線を邪魔しない):視聴者が映像の主役に集中できるように、テロップは画面下部に配置する。特に、話している人物の顔や重要なシーンを隠さないように注意する。
  • ズームやカメラワークで動きをつける:静止画のような単調な映像にならないように、適度なズームイン・ズームアウトやカメラのパン(左右移動)を加えることで、視聴者の興味を引き続ける工夫をする。

横向きのYouTube動画を縦に再編集することも可能ですが、はじめから「縦型」で撮影すると編集作業を省けます。

④ テロップやエフェクトで情報を補強する

YouTubeショート動画にテロップを挿入すると、動画の内容がより視聴者に伝わるようになります。視聴者が耳と目で動画の内容を把握できるようになるからです。

シーンが切り替わる場面には、SE(サウンド・エフェクト)やBGMを入れてみましょう。視聴者の視線を誘導するために、アニメーションを活用するのも有効です。

なお、YouTubeショート動画のテロップでは、「(笑)」「(汗)」のような文字情報も挿入できます。映画のように出演者のセリフをそのまま記載する必要はありません。重要なワードを大きく目立たせたりターゲットが楽しめるようなテロップを入れたりして、視聴者の好感を獲得しましょう。

⑤ 視聴者に参加してもらう

YouTubeショート動画を「参加型動画」にする方法も登録者数アップにおすすめです。

具体的な方法は次のとおりです。

  • 「私はこう思うけどあなたはどう思う?」と問いかける
  • 「◯◯派?それとも△△派?コメントで教えてね!」と二択を作る
  • 「やってみた人はコメントしてね!」と行動を促す

視聴者に参加してもらい楽しんでもらうことで、視聴時間の延長やコメント数の増加を狙えます。視聴時間やコメント数が伸びると、運営に自社の動画が高評価されるでしょう。新たな施策を模索している方は、ぜひ試してみてください。

⑥ 最後にCTA(行動喚起)を入れる

動画の終盤にはCTA(行動喚起)を入れましょう。CTAとはCall To Actionの略称で、視聴者に具体的な行動を呼びかけるための企業側の行動です。

CTAは企業にとってメリットのある行動を促すために用います。「気に入ったら保存&シェアしてね!」と促したり「詳しく知りたい人はこちらの動画をチェック!」と長尺動画に誘導したりするのが効果的です。シリーズ動画なら「続きは次の動画で!」と次回の視聴を促すとよいでしょう。

CTAを設置して視聴者に具体的な行動を呼びかけて、効率的に動画の目的を達成しましょう。

6. まとめ & 次のアクション

YouTubeショート動画は、コストを抑えつつ効果的に情報発信できるツールとして、中小企業にとって非常に魅力的なプラットフォームです。

最後に、中小企業がYouTubeショート動画を活用するメリットをおさらいします。

  • 低コストで始められる:スマホ1台で撮影・編集が可能!手軽にコンテンツを作成できるため、初期投資を抑えて運用をスタートできます。
  • 新規の見込み客にリーチしやすい:ショートフィードを活用することで、フォロワー以外のユーザーにも動画が届きやすく、新しい顧客層を獲得できるチャンスが広がります。
  • BtoC・BtoB問わず活用できる:飲食・小売・美容・専門サービスなど、どの業種でも活用しやすく、業界を問わず幅広いビジネスに対応可能です。
  • 長尺動画や自社サイトへ誘導しやすい:YouTube内の他のコンテンツへの導線を作りやすく、SNSとも相性が良いため、ブランディングや集客にもつなげやすいです。
  • トレンドを活用すれば拡散のチャンス:人気のフォーマットや音源をうまく活用することで、話題性を高め、バズる可能性がアップします。

さらに、YouTube動画の広告運用を考えるなら、「YouTube広告の効果とは?中小企業が知るべきメリットと活用事例」 の記事もチェックしてみてください!

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