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【企業向け】AIを使った動画の作り方を解説!動画生成AIの概要・注意点・内製化のコツ

【AI動画】

2026.03.19

テキストや画像、音声などの多様なコンテンツを生み出す「生成AI」。

中でも、映像や音声を組み合わせて新たな動画を生成するAIは「動画生成AI」と呼ばれ、企業の動画制作に活用されています。

しかし、「AIを使って動画を作るイメージがわかない」「AIをビジネス目的で使って本当に大丈夫?」とお困りの企業担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、AIが企業の動画制作にどのように役立つのかを解説します。

AIを使った動画の作り方だけでなく、使用上の注意点や内製化のメリット・デメリットも紹介します。

動画制作の内製化を検討している方もぜひご覧ください。

INDEX

1. AIを使った動画制作とは?「動画生成AI」が注目されている理由

動画生成AIは、利用者が入力した情報をもとに、映像や音声を組み合わせて新たな動画を生成します。

映像の構図(キャラクターや背景の配置)や動き、カット展開などをAIが推測して自動で生成する点が主な特徴です。

また、実写風、アニメ風、スライド動画など複数の表現形式に対応したAIもあり、企業が求める雰囲気に合わせて調整できます。

なお、利用者がAIに入力する情報とは、主にテキスト・画像・音声などの情報と具体的な指示(プロンプト)です。

AIを使った動画制作と従来の動画制作との違い

従来の動画制作との大きな違いは、撮影や編集、アニメーション制作作業を省略できる点です。

こうした映像に必要な素材をAIが短時間で自動生成してくれるため、大幅な工数削減を実現できるのです。

さらに、動画のテンプレートを併用すれば、短期間で多くの短尺動画を量産できるでしょう。

ただし、AIには細かな演出や表現に限界があるため、すべての制作工程を任せることはおすすめできません。

企業利用が増えている背景

AIを自社の事業に導入する企業は、増加傾向にあります。

総務省が発表した令和7年版 情報通信白書によると、生成AIの活用について、「積極的に活用する方針」「活用する領域を限定して利用する方針」と答えた企業の比率は2024年度調査で49.7%です。

この数値は、前年度調査の42.7%よりも7.0%高い数値となります。

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画像引用:総務省|令和7年版 情報通信白書 第Ⅰ部 特集 広がりゆく「社会基盤」としてのデジタル

AIの企業利用が増えている背景として、SNSやWeb広告で配信される短尺動画・簡易的な動画のニーズが挙げられるでしょう。

短期間で複数本の動画を制作・配信することが求められる現場では、動画1本あたりに予算・時間をかけるよりも、動画を量産できる体制作りの方を重視する傾向があります。

その点、入力した情報をもとに動画を自動生成してくれるAIは「短期間で動画を効率的に制作したい」という企業にとって都合がよいと考えられます。

2. AIを使った動画の作り方

AIを使うと、動画作りはどのように変化するのでしょうか。

AIを使った動画の基本的な作り方を、4ステップに分けて紹介します。

  • ステップ① 企画・構成を考える
  • ステップ② 素材(テキスト/画像/音声)を準備する
  • ステップ③ AIにプロンプトを入力する
  • ステップ④ 編集・仕上げ作業を行う

ステップ① 企画・構成を考える

企画・構成は、動画の目的やターゲット、動画で伝えたい情報を整理する作業です。
この段階でAIを活用する範囲を決めておくと、その後の作業がスムーズに進行するでしょう。

仮に採用向けの動画を生成するのなら、「AIにナレーション原稿の作成を任せる」「インタビューの字幕を生成させる」といった方法が考えられます。

また、企画検討用のたたき台となる動画をAIに生成させて、作業全体の効率化を目指すのもよいでしょう。

動画構成の考え方や作り方を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

▼ 関連記事

動画構成の大切な考え方とは?作り方・フレームワーク・自作するメリットも紹介

ステップ② 素材(テキスト/画像/音声)を準備する

自社に合った動画をAIに生成してもらうためには、映像のもとになる「素材」が必要です。

具体的な作業は次のとおりです。

  • ナレーションや字幕用のテキストを用意する
  • 動画に使用する画像やロゴ、資料を整理する
  • 合成用の音声を準備する
  • 「既存の素材を使うか・新たに用意するか」を事前に決めておく

なお、AIを使用する際は、法律上のトラブルを避けるために、著作権や肖像権、商用利用の可否を必ず確認しましょう。

詳しくは「動画生成AIを使う前に知っておきたい注意点」でお伝えします。

ステップ③ AIにプロンプトを入力する

プロンプト(prompt)とは、「何をどのように出力して欲しいか」をAIに伝える指示文のことです。

プロンプトには、テキストだけでなく画像も指定できます。
ここでは、代表的な2つの方法を紹介します。

  • 1. テキストから動画を生成(短い説明動画やイメージ映像の生成におすすめ)
  • 2. 画像から動画を生成(静止画をもとに世界観をイメージしたいときにおすすめ)

1. テキストから動画を生成【Luma AI(ルマエーアイ)を使用】

Luma AIとは、テキストや画像から動画を作れる便利なサービスです。

まずは、AIにプロンプトを伝えるためのテキストを用意します。

「1H5W」でプロンプトを整理すると、動画生成AIに正しい指示を送れるでしょう。

  • Who(誰が・何が)
  • What(何をしている)
  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • Why(なぜ・何をしている)
  • How(どのように)

今回は、清涼飲料水のPR動画のワンシーンを例に挙げます。

清涼飲料水のPR動画のプロンプトの例

Who(誰が・何が) 20代の日本人の男女。清潔感があり、ナチュラルな雰囲気。
透明なロゴなしのボトルに入った清涼飲料水。
What(何をしている) 飲料水を飲み、喉を潤しながら笑顔でリフレッシュしている。
When(いつ) 夏の昼下がり。強い日差しを感じる時間帯。
Where(どこで) 都市部の公園や川沿い。緑と空が広がる開放的な屋外空間。
Why(なぜ・何をしている) 暑い季節に、瞬時にリフレッシュできる清涼感を伝えるため。
飲んだ瞬間の爽快さと気分転換を視覚的に表現するため。
How(どのように) 男女のバストアップ構図。
自然な動きと表情のみで、演出は最小限。
やわらかい自然光。

テキストでプロンプトを作成する場合、①自分で考えて伝える②ChatGPTなどにプロンプトを作成してもらうという2つの方法があります。

今回は、「1H5W」で整理したテキストをChatGPTにプロンプト化してもらいました。

日本語版プロンプト

夏の昼下がり、都市部の公園や川沿いの屋外空間で、20代の日本人の男女が清涼飲料水を飲んでいる。
男女はバストアップで映し出され、清潔感のあるナチュラルな雰囲気。
透明でロゴのないボトルに入った飲料水を飲み、喉を潤しながら自然な笑顔でリフレッシュしている。
緑と空が広がる開放的な背景、強い日差しを感じる夏らしい空気感。
やわらかい自然光の中、自然な動きと表情のみで、演出は最小限。
清涼感と飲んだ瞬間の爽快さを視覚的に伝えるSNS向け動画。

英語版プロンプト

On a summer afternoon, in an open outdoor space such as an urban park or riverside, a Japanese man and woman in their 20s are drinking a refreshing soft drink.
They are shown from the chest up, with a clean and natural appearance.
The drink is in a transparent bottle with no logo, and they smile naturally as they take a sip and refresh themselves.
Greenery and blue sky create a bright, open atmosphere with strong summer sunlight.
Soft natural lighting, minimal direction, focusing only on natural movement and expressions.
A social media video that visually conveys freshness and instant refreshment.

生成AIは、英語データを学習しているため、複雑なニュアンスを伝える際は英語のプロンプトを推奨します。

こちらのテキストを入力して生成された動画がこちらです。

AIで動画生成したあとは、完成した動画を確認し、担当者の意図とずれていないかをチェックします。
なお、AIへの指示はなるべく具体的にしましょう。

「日本人の男女が飲料水を飲んでいる」のような指示だと、意図と異なる映像が生成される可能性があります。
文章の書き方によっても、動画の仕上がりは大きく変わるため注意が必要です。

続いて、画像から動画を生成する方法を紹介します。

2. 画像から動画を生成する【MyEdit(マイエディット)とVidu(ヴィドゥ)を使用】

MyEditとは、画像や音声をブラウザ上で編集できるオンラインサービス、Viduは、テキストや画像を動画に変換できる動画生成ツールです。

MyEditとは、画像や音声をブラウザ上で編集できるオンラインサービスです。Viduは、テキストや画像を動画に変換できる動画生成ツールです。

まずは、MyEditを使って動画のもとになる画像を生成します。MyEditに入力した内容は、「テキストから動画を生成する。Luma AI(ルマエーアイ)を使用」と同一のものです。

▼ MyEditで生成した画像

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はじめに画像を生成すると構図や雰囲気が明確になるため、動画の完成イメージを固めやすくなります。

続いて、生成した画像をViduに読み込ませてプロンプトを入力し動画を生成してもらいます。

Viduへ入力したプロンプトの例

  • 英語版:They stop, take a sip of their drink, and smile.
  • 日本語訳:彼らは止まったまま飲料を一口飲んで、笑顔になる

生成された動画がこちらです。

動画が生成されたら、動きの自然さや不自然な部分がないかを確認します。

このように画像から動画を生成する作業には、「静止画で世界観を固めてから動画化に取り組める」「テキストだけで指示を出すよりも、完成イメージを持ちやすい」といったメリットがあります。

なお、1回の生成で理想どおりの動画が出来上がるケースは多くありません。複数のパターンを試して、制作者の意図に合った動画を採用することが大切です。

ステップ④ 編集・仕上げを行う

繰り返しになりますが、動画生成AIは細やかな演出や仕上がりの調整に限界があります。
そのため、AIを使った動画制作の編集・仕上げ作業は必ず人の手で行いましょう。

具体的なポイントは以下のとおりです。

  • 不要なカットや違和感のある表現を修正する
  • 字幕やテロップを調整する
  • 音声やBGMのバランスを整える
  • 画質やフォーマットを用途に合わせて書き出す

動画の内容や表現をチェックして問題なければ、動画の公開作業にうつります。AIを使った動画の基本的な作り方は以上です。

3. 動画生成AIができること・できないこと

動画生成AIには、得意な表現と苦手な表現があります。動画の種類によっては、企業が期待するほどの品質を保てないかもしれません。

AIが向いている動画と不得意な動画の種類を確認しましょう。

動画生成AIが得意な表現と動画の種類

AIが得意な表現と動画の種類は、以下のとおりです。

  • ①  テキスト情報を整理して伝える「説明動画」
  • ②  社内向けの「マニュアル動画」「共有用動画」
  • ③  サービスや機能を伝える「紹介動画」
  • ④  コンセプトや雰囲気を伝える「ビジュアル映像」
  • ⑤  短尺の「SNS動画」「Web広告用動画」

① テキスト情報を整理して伝える「説明動画」

AIは、文章の要約や再構成、構造化を得意としています。

“テキスト情報”を入力して希望する作業を指示すれば、箇条書きにしたり手順を整理したりと視覚的に整理してくれるでしょう。

AIは“わかりやすさを重視した動画”との相性が良いです。

動画生成AIを活用した例

  • 業務フローや手順を「テキスト+動き」で伝える動画
  • Webページや資料の内容を要約した動画

② 社内向けの「マニュアル動画」「共有用動画」

AIは、業務手順を社内で共有したいときにも効果的です。

業務手順をAIに学習させて、適切なプロンプトを出すことで「テキスト+画面表示」で構成された動画を生成できるでしょう。

ナレーションの追加も可能です。

動画生成AIを活用した例

  • 社内用のルール・注意事項をまとめた動画

③ サービスや機能を伝える「紹介動画」

テンプレート化した構成に情報を落とし込む制作方法は、AIが得意とする領域です。「課題→解決→メリット」を伝えるシンプルな動画構成によって、サービスや製品の概要を顧客に伝えられるでしょう。

動画生成AIを活用した例

  • サービスの概要やメリットを伝える動画
  • 製品の管理画面、機能の概要を紹介する動画

④ コンセプトや雰囲気を伝える「ビジュアル映像」

AIは、イメージや抽象的な世界観の表現も得意としています。映像や音楽を活用して、商品のコンセプトや雰囲気を伝えたいときに効果的です。

ただし、企業や商品のブランディングを本格的に進めたいときは、プロの動画制作者に依頼することをおすすめします。

動画生成AIを活用した例

  • コンセプトや雰囲気を伝えるビジュアル映像
  • 実写がなくても成立する抽象的な背景映像
  • 抽象背景/コンセプトビジュアル/雰囲気重視の映像

⑤ 短尺の「SNS動画」「Web広告用動画」

15〜30秒程度の短尺の動画は、テキストを中心としたシンプルな構成が一般的です。こうした動画は、構成をテンプレート化しやすく、ABテストの検証用やパターン化した量産動画に向いています。

動画生成AIを活用した例

  • SNSのタイムライン上で目を引くための動画
  • 認知獲得を目的とした広告動画

動画生成AIが苦手な表現と動画の種類

動画生成AIが苦手な表現と動画の種類は、以下のとおりです。

  • 現場の臨場感や空気感の表現
  • 人の感情やストーリー性を重視した演出
  • 出演者の演技や表情が成果を左右する動画
  • ブランドの世界観を強く打ち出す映像
  • 長尺で構成が複雑な動画

通常、AIは学習したデータや利用者が入力した情報をもとに動画を生成します。

そのため、イベント会場の熱量やその場の雰囲気を伝える動画(ドキュメンタリー動画など)を一から生成する作業は不得意です。

また、映像のトーンや色味、演出に一貫性を求められる動画(ブランドムービーなど)も向いていません。

視聴者に共感してもらいたいとき、信頼関係を築きたいときは実写撮影が効果的です。数分以上の尺が求められる「サービス紹介動画」や複雑な構成が必要な「採用動画」も対応が難しいでしょう。

品質・高画質化の限界

AIが生成した画質は、動画のクオリティに大きな影響をあたえます。

しかし、AIが生成する映像は、細部が不自然になるケースや用途によっては解像度が不足するケースがあるので要注意です。

動画生成後に大幅に画質を高めることは難しいため、生成する前に動画の用途や目的に合わせて「動画生成AIをどこまで活用するか」「動画の画質はどのくらいまで必要か」を設定する必要があります。

ビジネス利用で想定されるギャップと対処法

AI動画をビジネスに活用したとき、想定されるギャップは次のとおりです。

  • 完成した動画のクオリティが期待の水準に届かない
  • 細かい修正が思うように反映されない
  • 不適切な表現・意図しない内容が含まれていた

こうしたケースでは、最終的に人の手で編集や調整を行う必要があります。

AIは、短時間で多くの動画を制作する場面で力を発揮しますが、表現の細やかさなどに限界があります。

そのため、すべての動画制作をAIだけで完結させるよりも、目的や用途に応じて向き不向きを判断する視点が欠かせません。

つまり、「適材適所でAIを使い分けること」がAIの導入を成功させる秘訣と言えるでしょう。

特にブランド訴求や重要なメッセージを伝える動画制作は、プロの動画制作者の知識・スキルが発揮される場面です。

4. AIを使って動画制作を内製するメリット・デメリット

AIを活用して、動画制作の内製化を検討している企業担当者もいらっしゃるでしょう。

ここでは、AIで動画制作を内製するメリット・デメリット、中小企業が注意したいポイントを紹介します。

メリットはコストと制作スピード

AIに映像を自動生成させることで、出演者やスタジオの手配が不要になり出演料・スタジオ代をカットできるようになります。

自社のスタッフを動員する必要もなくなるため、初期コストを削減できるのです。

また、動画生成AIを上手に活用することで、軽微な修正や差し替えに対する対応力が上がります。

動画制作を外注した場合、調整や待ち時間が発生するのが一般的ですが、自社ですぐに対応できる体制を整えることで、動画制作をスムーズに進行できるのです。

短期間で複数本の動画を継続的に発信したいときに、AIは有効な手段となります。

デメリットはクオリティと運用面

AIが生成した動画は、その仕上がりがテンプレート寄りになりやすく、表現や演出の自由度が低くなりがちです。

また、ブランドイメージを保ちたい動画でも、AIが自動生成した動画では同じ雰囲気・トーンを再現しにくいでしょう。

動画のクオリティを保ちにくい点は、AIで内製化するデメリットと言えます。

また、AIを使った動画制作では、担当者のスキル・経験が欠かせません。

しかし、動画の運用が属人化すると、新たに担当者を変更する際の引き継ぎが難しくなるという問題が発生します。

中小企業が注意すべきポイント

中小企業がAIを使って動画を制作する際は、どのような点に注意したらよいのでしょうか。

最も大切なことは、動画の用途ごとにAIを使い分けることです。

たとえば、短期間で動画を量産したいときは、AIの“自動生成機能”を活用することで、制作プロセスを短縮できます。

一方で、視聴者の共感を得たいとき、視聴者と信頼関係を作りたいときは、企画・撮影・編集の各作業に時間をかけなくてはいけません。

このときは、AIよりも動画制作会社が培ってきた知識・スキルが役に立つはずです。

クオリティの低い動画は、企業イメージにマイナスの影響をあたえるおそれがあります。動画の品質を維持・向上させたいときこそ、プロのサポートを検討してみましょう。

▼ 関連記事

動画内製化で企業が検討すべきポイントとは?内製化の映像制作会社が解説

5. AIで動画を作る前に知っておきたい注意点

動画生成AIを使う場合、著作権や肖像権の存在、商用利用の可否に注意が必要です。
これらを無視して動画を制作・発信した場合、法律上のトラブルを招くおそれがあります。

企業が注意すべきポイントをみていきましょう。

著作権について

AIが生成した動画が既存の作品と酷似していると、著作権侵害のトラブルを招くかもしれません。

既存の著作物との「類似性」及び「依拠性」が認められる場合、そのようなAI生成物を利用する行為は、① 権利者から利用許諾を得ている② 許諾が不要な権利制限規定が適用される……のいずれかに該当しない限り、著作権侵害となります。

引用:文化庁著作権課|令和5年度 著作権セミナー AIと著作権 第2部AIと著作権

問題になりやすいケースは、以下の内容です。

  • 有名な映画・アニメ・CMに似た映像表現が生成された
  • 既存のキャラクターやデザインを連想させる映像だった
  • 既存の楽曲やナレーションに酷似した音声が含まれた
  • 他社が制作した動画の構成や演出と非常に似ている

AIが学習したデータの影響を完全に把握することは困難です。

そのため、「最終的な利用責任は動画を使用する企業側にある」と捉えることがトラブルの有効な防止策となるでしょう。

肖像権について

AIが実在の人物に似た映像を生成するケースも考えられます。

特定の個人を想起させる表現は、肖像権のトラブルを招くおそれがあるため、注意が必要です。

問題になりやすいケースは、以下のとおりです。

  • 実在の人物にそっくりな顔や特徴が生成された
  • 特定の有名人やインフルエンサーを想起させる映像を使用した
  • 本人の許可なく、人物風のアバターを広告に使用した

実在の人物や有名人を連想させる指示は、極力避けましょう。

また、動画内に人物表現を用いる場合は、動画の用途と公開範囲にご注意ください。

商用利用について

商用利用とは、一般的に、ビジネスなどの商業的な利益のために著作物等を使用する行為を指します。

動画生成AIは、ツールごとに商用利用の可否や条件が異なります。

また、同じツールでも無料プランと有料プランでは機能・利用範囲に違いがあるのが一般的です。

商用利用を無視して動画を配信すると、警告を受けたり法的責任に発展したりするおそれがあるので注意しましょう。

問題になりやすいケースは、次のとおりです。

  • 商用利用不可のAIツールで生成した動画を広告に使用した
  • 無料プランで作成した動画を企業サイトに掲載した
  • 利用規約の変更に気づかず、条件違反のまま使用した
  • 第三者制作物として再配布・販売した

動画生成AIを導入する際は、利用前に必ず最新の利用規約を確認してください。

安心してAIを使うためのポイント

企業が安心してAIを使うポイントを2つ紹介します。

  • 1. 商用利用が明確に許可されているツールを選ぶ
  • 2. AIが動画を生成した段階で著作権や肖像権を侵害していないかを確かめる

特にブランドや人物に関わる表現は、慎重な確認作業が必要です。「自分たちの判断に不安がある」という場合は、プロや専門家に確認することをおすすめします。

6. 動画生成AIの活用パターン

動画生成AIは、どのようなシチュエーションで活用したらよいのでしょうか。企業のビジネス活動の中で、AIの導入が効果を発揮する例をみてみましょう。

静止画で伝わりにくい内容を補足したい

AIを活用すると、静止画やテキストに動きを付けられるようになります。

商品イメージやコンセプトを「画像+動き」「テキスト+動き」で表現できるため、わかりやすい説明動画を作りたいときに適切です。

ほかにも、撮影が難しい抽象的な表現を可視化したいときにも向いています。

ただし、AIが再現できる画質や動きの自然さには限界があるため、用途によっては高画質化を検討しましょう。

アバター・音声合成で表現したい

実写撮影を行わずに人物表現を取り入れたい場合も、AIの活用が向いています。

AIにナビゲーター役を任せると、アバターや音声合成を活用しやすくなります。ナレーション収録の手間を省ける点も、大きなメリットです。

ただし、AIが生成する感情表現や自然な会話には限界があります。また、肖像権や利用範囲への配慮も必要です。

編集作業の負担を減らしたい

過去に作成した動画を効率よく再編集したいときに、AIの活用がおすすめです。

AIに字幕の作成やカット編集(不要なシーンをカットして全体を整える作業)を任せることで、編集にかかる負担を軽減できます。

AIの導入によって、「誤った情報が出力されていないか」「想定と違う表現が含まれていないか」といった最終チェックにリソースを振り分けられるでしょう。

7. AI動画とプロ制作を使い分けるポイントとは

「結局、動画制作はAIと外注のどっちがいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

AIを使った動画とプロに外注した動画。どのように使い分けると、コストの最適化につながるのでしょうか。

AIが向いている場面と外注すべき場面を紹介します。

AIを使った動画制作が向いている場面

AIを使った動画制作は、「短期間で複数の動画を作る必要がある場面」「更新頻度が高い商材を動画で発信する場面」に向いています。

具体的には、以下のケースで効果的です。

  • 情報整理が目的の説明動画を作りたい
  • SNSやWeb向けの短尺動画を作りたい
  • 社内共有やマニュアル用の動画を作りたい

プロに任せた方がよい動画の種類

プロの任せた方がよい動画は、以下のとおりです。

  • ブランドイメージを左右する動画
  • サービスや企業の魅力を伝える動画
  • 感情やストーリー性が重要な動画
  • 対外的に長く使う動画
  • 高いクオリティが求められる動画

動画制作を専門に扱ってきた制作者や職人集団は、視聴者の心に残る動画を作るための知識・ノウハウを持っています。

企画・撮影・編集のいずれの項目でも質の高い取り組みを期待できるため、成果につながる動画制作を期待できるのです。

内製と外注を組み合わせて動画を制作する

AIを使った動画制作でも、内製と外注を組み合わせることは可能です。

たとえば、簡易的な動画はAIで内製して、重要な動画はプロに任せる。プロが制作した動画を軸にAIで派生のコンテンツを作る。

このように、すべての動画を内製にしたり外注にしたりしないことで、自社の予算に合わせた柔軟な制作方法や適切な予算設計が可能になります。

内製と外注を組み合わせるときのポイントは、相談できる制作会社を持つことです。

動画制作のプロからアドバイスをもらうことで、自社に合った動画制作方法を見つけやすくなります。

8. まとめ|AI動画を賢く使い、成果につなげるために

動画生成AIとは、利用者が入力した情報をもとに新たな動画を生成する技術です。

「今より動画本数を増やしたい」「動画制作コストを抑えたい」といったシーンで役に立ちます。

一方で、「感情表現やストーリー性のある演出は苦手」「利用者が意図しない動きや表現を生成する」といった苦手領域もあり、AIを使ったブランド表現や独自性を再現した動画制作は難しいでしょう。

AIを他社が運用することで「生成した動画がどこか他社と似ている」といったケースも生まれやすくなります。

AIで作る動画は「目的」で選ぶ

AIで動画を作る際は、何のために動画を作るのかを整理しましょう。

「短期間で多くの動画を発信したい」と制作スピードや制作本数を求めるならAIが適任です。

反対に、成果やブランド価値が目的ならAIの活用は慎重に判断すべきでしょう。

内製で対応すべき範囲の整理

動画制作を内製化する際は、自社が対応する範囲を見極めることが大切です。

簡易的で量産が必要な動画はAIを使った内製化が進めやすく、情報更新が多い動画もAIとの相性が良いです。

一方で、企業イメージに直結する動画を作る場合は、内製化にこだわる必要はありません。

迷ったときはプロに相談するという選択肢

動画の用途や求める品質、自社の予算に合わせて「内製すべきか外注すべきか」を決めることは大変な作業です。

AIを活用するにしても、「AIに何を任せたらよいか」「肖像権や商用利用のチェック体制をどのように作るか」など考えるべき項目は多いでしょう。

判断に迷ったとき、動画制作のプロに相談することで自社に合った解決方法が見えることがあります。

動画制作会社には、AI利用を前提にした相談も可能です。

すべてを自社で判断しようとせずに、この機会に動画制作の専門家に一度相談してみてはいかがでしょうか。

映像・動画制作を専門に扱う株式会社ボーダーレスは、動画制作でお悩みの企業担当者様からのご相談をお待ちしています。

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https://www.borderless-tokyo.co.jp/strength/

執筆・監修情報

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【執筆】

ボーダレス編集部 株式会社ボーダレスが運営する、動画制作・映像制作の専門メディア。最新の動画マーケティングトレンドや、効率的な制作フローなど、クライアントの課題解決に役立つ情報を発信しています。

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【監修】

取締役 / クリエイティブマネージャー
佐藤 諒

大学在学中に心理学を学び、卒業後は介護職へ就く。2017年にボーダーレスへ入社し、プロダクションマネージャー、ディレクター、クリエイティブチームリーダーを経て、2024年3月に取締役に就任。現在はクリエイティブマネージャーと取締役を兼任で務める。

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