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YouTube動画の作り方完全ガイド|社内で動画制作したい中小企業向けマニュアル

【YouTube】

2025.07.10

「YouTube動画を作りたいけど、何から始めるべきかわからない」
「魅力的なYouTube動画を制作するためのポイントを知りたい」

YouTube動画の制作について、上記のような悩みを抱えていませんか?

YouTube動画を制作する企業・個人は増えています。しかし、自社で動画制作に取り組む際は何から始めていいか迷いますよね。

本記事では、動画・映像制作を手掛ける株式会社ボーダーレスが、YouTube動画の作り方を7ステップに分けて紹介します。
魅力的なYouTube動画を制作したい企業担当者様はぜひご覧ください。

INDEX

YouTube動画制作の考え方

YouTube動画を制作するうえで最も重要なことは、「なぜYouTube動画を制作するのか」「YouTube動画で何を達成したいのか」を明確にすることです。

動画制作の目的を明確にすることで、「誰に・何を・どのように伝えるべきか」という動画の戦略を立てられるようになります。

  • 誰に(伝えたい相手=ターゲット)
  • 何を(YouTube動画で伝えたいこと=自社のメッセージ)
  • どのように(伝え方=演出・方法)

介護用品・福祉用品を提供する架空の企業を例に挙げてみましょう。

介護用品・福祉用具を取り扱っている架空のA社

【YouTube動画を作る目的】

大人用紙おむつの新商品Bのリリースにあたり、在宅で家族を介護されているご家族に商品を認知してもらい、その魅力を伝えることで、商品の購入を促進することが目的です。広報活動の一環として、信頼性の高いユーザーインタビュー動画を通じて、商品の具体的な利点と使用感を訴求します。

誰に

在宅介護に取り組んでいるご家族

何を

新商品Bの3つの主要な魅力を伝えます。

  • ムレにくい:着用される方の皮膚トラブルの防止に貢献し、肌への負担を軽減します。
  • 履かせやすい:介護者がよりスムーズにおむつ交換ができるようになり、身体的・精神的な負担を軽減します。
  • ニオイを防ぐ:優れた消臭機能により、本人も介護者もより快適な介護環境で過ごせるようになります。

どのように

新商品Bを実際に使用した在宅介護のご家族に協力いただき、そのリアルな声と体験を深掘りするインタビュー形式で動画を制作します。動画は企業の公式YouTubeアカウントで発信し、商品の認知拡大と信頼性向上を目指します。


【動画の方向性】

在宅介護に取り組んでいるご家族に向けて、新商品Bが彼らの抱えるおむつに関する悩みをどのように解決し、介護生活の質を向上させるかを具体的に示します。感情に訴えかけ、共感を呼ぶドキュメンタリータッチのインタビュー動画とします。


【動画で伝える内容】

  • 各家族が抱えるおむつに関する具体的な悩み(ムレ、肌荒れ、交換の手間、ニオイなど)と、その悩みに対する新商品B使用前の状況。
  • 新商品Bを実際に使用したことで、ムレにくさが着用される方の肌トラブルをいかに防ぎ、快適性を保っているか。
  • 履かせやすさが、介護者の身体的・精神的な負担をどのように軽減しているか、具体的な交換のしやすさや時間短縮について。
  • ニオイを防ぐ効果が、本人や介護者にとっての居住空間の快適さにどう繋がっているか、精神的な安堵感を含めて。
  • 新商品Bが、単なる介護用品ではなく、介護される方の尊厳と介護者の心のゆとりを支える存在であること。

こうした戦略を立てることで、YouTube動画の方向性が決まります。ターゲットに伝わる動画を制作できるでしょう。動画を作る目的が明確だと、動画公開後の改善も効果的に行えます。

YouTube動画を成功させる第一歩は「作る前に考えること」。目的設計から丁寧に行っていきましょう。

失敗しやすいパターンとその理由

視聴者視点と目的意識が欠けていると、YouTubeの動画制作は失敗しやすくなります。具体例をみてみましょう。

パターン①「とりあえず会社紹介動画を作ってみる」

「とりあえず会社紹介動画を作ってみよう」には、以下のような問題点があります。

  • 視聴者は「愛着がない会社の概要」に興味がない
  • 自社の都合を優先した動画は、視聴者の悩みやニーズに結びつきにくい

パターン② 自社商品をそのまま紹介するだけの説明動画

自社商品をそのまま紹介するだけの説明動画には、以下のような問題点があります。

  • 商品の機能・スペックを伝えるだけでは、他社との差別化がむずかしい
  • 「なぜこの商品が顧客に役立つのか」という顧客目線が抜けやすい

パターン③「担当者が自分の好きな企画に走ってしまった」

YouTube動画制作を担当する方が、自分の好きな企画を優先させてしまったときは、以下のような問題が発生しやすくなります。

  • 担当者の好みや興味とターゲットユーザーが求めている情報が合致しない
  • 視聴者が知りたい情報や価値への調査が不十分になる

視聴者の印象に残るYouTube動画を制作するポイントは、動画を通じてユーザーの悩みを解決すること。そしてユーザーのニーズを満たすことです。

ユーザーにとって有益なYouTube動画は、「この動画は役に立つ」「この企業のアカウントは登録した方がいい」とユーザーからの高評価につながります。

自社の概要や商品・サービスの魅力を知ってもらうのは、ユーザーに喜んでもらえた後の方が効果的です。

まずは視聴者に視聴してもらえる動画を制作して、ユーザーの満足度を高めましょう。

Step1:YouTube動画を作る目的を明確にする

前章では「目的意識の重要性」について解説しました。

本章からは、実際にYouTube動画を制作していくための具体的なステップを、7段階に分けてご紹介します。

まずSTEP1では、YouTube動画が一般的にどのような目的で活用されているのかをいくつか挙げ、それぞれの目的に応じた「YouTubeならではの効果的なアプローチ」をご紹介します。

  • ① 認知拡大
  • ② 商品・サービス紹介
  • ③ 採用広報
  • ④ 営業補助

① 認知拡大

YouTube動画は、企業や商品・サービスの認知拡大に有効な映像コンテンツです。

YouTubeの国内における18歳以上の月間ユーザー数は7,370万人超。YouTubeは、国内最大規模の動画プラットフォームです。

YouTubeで視聴される動画を制作できれば、これまで自社と接点のなかった顧客層にも自社やブランドの存在を知ってもらえるでしょう。

「商品・サービスの紹介動画」「企業ブランディング動画」「YouTubeショート動画」などは、代表的な認知拡大のYouTube動画です。

認知拡大を目的にする動画では、話題性・共感・驚き・分かりやすさが重要になってきます。

参考:Think with Google|好きと出会える YouTube は、深掘り、行動につながる場所へ —— ショート動画とテレビ視聴が成長を牽引

YouTubeならではの効果的なアプローチ

  • キーワードや動画内容を工夫して、検索結果や関連動画に表示されやすくする

  • YouTubeショートや話題性コンテンツで「見つけてもらう」導線を設計する

  • ファーストビュー(最初の5秒)、タイトル、サムネイルを効果的に制作する

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② 商品・サービスの紹介

YouTube動画は、商品・サービスの魅力や強みをわかりやすく伝える映像コンテンツです。

映像や音声によって、言語化しにくい情報もわかりやすく伝えられ、自社商材への理解をユーザーに深めてもらいたいときにYouTube動画は効果的です。

紹介動画では、商品の導入事例やユーザーの声を紹介するのもよいでしょう。第三者の視点を取り入れた動画は、自社の信頼性アップに貢献します。

「HowTo動画」「デモ動画」「活用シーンの紹介」などは、YouTube動画の代表的なサービス紹介動画です。

YouTubeならではの効果的なアプローチ

  • ユーザーの検索意図を満たす(「○○の選び方」「○○の使い方」など)
  • SEO(検索エンジン最適化)対策と併用すると効果的
  • コメント欄・視聴維持率を参考に、ユーザーの理解度や反応を確認する

③ 採用広報

YouTube動画は、採用活動の強化にも有効です。

YouTube動画なら「どんな人が働いているか」「職場の雰囲気はどうか」といった求職者が求めるリアルな情報を、映像や音声を通じて紹介できます。

採用広報の場合、たとえ動画の再生回数が少なくても、一回の視聴で有益な情報を伝えられ、採用成果にプラスの影響を期待できます。

「社員インタビュー動画」「オフィス紹介動画」「社員の1日密着動画」などは、代表的な採用動画です。

YouTubeならではの効果的なアプローチ

  • 社員の自然な様子や現場の雰囲気をそのまま伝える
  • 採用ページと動画の内容をリンクさせると応募動機に結びつく
  • 企業カルチャーをリアルにわかりやすく伝える

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④ 営業補助

YouTube動画は、営業活動の補助としても活用できます。

  • STEP1:商材の内容を補足する動画を作成
  • STEP2:「訪問前にこちらをご覧ください」と訪問前に顧客へ送付
  • STEP3:後日、営業担当者が訪問
  • STEP4:商品のプレゼンテーションを行う

YouTube動画を活用すると、訪問前に商品の補足情報を顧客へ伝えられ、営業担当者の営業活動が効率化されるでしょう。

事前情報があるのとないのでは、営業の質が大きく変わります。YouTube動画は、成約率の向上に貢献する営業ツールにもなるのです。

「営業前の説明動画」「オンライン商談用の資料動画」「FAQ動画」などは、代表的な営業補助の動画です。

YouTubeならではの効果的なアプローチ

  • コメント機能を活用して、視聴者とコミュニケーションを図る(新規顧客の開拓)
  • 視聴者の反応を拾って営業戦略の参考にする
  • YouTube動画を24時間体制で運用可能な自社の「公開資産」にする

Step2:お手本となるベンチマークチャンネルを見つける

YouTube動画を作る目的が決まったら、次はお手本となるベンチマークチャンネルを見つけましょう。

ベンチマークチャンネルとは

ベンチマークチャンネルとは、自社の動画制作のお手本となるYouTubeチャンネルです。

自社と同じ目的(例:採用、営業支援、認知拡大)で運用されているYouTubeチャンネルを探してみましょう。

続いて、そのチャンネルの「動画の傾向」「シリーズ化されている企画や再生リスト」などを参考にすると、自社の動画を効率的に制作できます。

ベンチマークチャンネルの見つけ方

  • 1. YouTubeの検索窓から、自社が狙いたいキーワードで検索
  • 2. 上位表示された動画・チャンネルをチェック
  • 3. 「目的」や「業種」が近いチャンネルを探す
  • 4. 参考になりそうなチャンネルを登録する
  • 5. 登録したリストから、継続して成果を出しているアカウントを選ぶ

成果を出しているアカウントを見つける際は、こちらの項目をチェックしてみてください。

  • 再生数
  • 投稿頻度
  • 視聴回数の安定性(他の動画も視聴されているかどうか)

また、「製造業 採用 YouTube」のように、自社の業種と合わせて検索する方法もおすすめです。

「会社紹介」「BtoB サービス紹介」などで検索し、上位表示される動画やチャンネルの中から、お手本となるチャンネルを探してみましょう。

なお、企業アカウントだけでなくYouTuberのアカウントもチェックすることをおすすめします。人気のあるYouTuberの中には、テンポ、構成、サムネイルの作り方にすぐれた動画が存在するからです。

ベンチマークチャンネルを分析するときのポイント

ベンチマークチャンネルを分析する際は、以下のポイントにも注意してみましょう。いずれも視聴数のアップに貢献する要素です。

動画の内容 チェック項目
構成 動画の展開パターン
  • 起承転結がどのように行われているか
  • ユーザーに問題を提起した後、どのように問題を解決しているか
テンポ 編集のリズム・1カットの長さ・間の取り方
サムネイル 色使い・文字量・人物の表情・言葉の選び方
タイトル SEOと人間心理の両方を意識したワードをどのように選んでいるか

「模倣」のメリットと注意点

ここまで読んだ方の中には、「他社(他人)のYouTube動画を真似していいの?」と疑問を感じる方がいるかもしれません。

結論からいうと、自社が魅力的だと感じたYouTube動画を参考にすることに問題はありません。

YouTube動画制作では、最初から自社ならではの独自性を追及するよりも、成果が出ている「型」を模倣する方が失敗のリスクを減らせます。

模倣しながらYouTube動画制作を進める中で、動画制作のコツを体得できるでしょう。ベースとなる型を習得すれば、そこに自社らしさや独自視点も組み込んでいけるようになります。

模倣するときの注意点

他社のYouTube動画で参考にするのは、構成やテーマといった外枠の部分まで。動画の中身や視点に独自性を出すことが大切です。

人気企画を参考にしても、そのすべてを真似することは避けましょう。自社向けにアレンジすることで、世界に1つのオリジナル動画を制作できます。

オリジナル動画を作るポイント

  • 事例や語り口に自社のオリジナル要素を含める
  • 映像表現(BGM、ナレーション、トーン)に、自社ならではのアイデアを取り入れる
  • 「〇〇を参考にしました」と紹介して信頼感を生む方法も有効

模倣と「盗用」の違いを表にまとめました。

模倣(参考・インスパイア) 盗用(パクリ)
内容 構成や流れを自社用にアレンジ タイトルやセリフ、演出をほぼそのまま流用
意図 学習・改善のために応用 楽をするためのコピー
視聴者の印象 「わかりやすくて親切」と感じられる 「どこかで見たことがある」と不信感につながる

Step3:YouTube動画のジャンルとコンテンツを決める

ベンチマークチャンネルを分析したあとは、YouTube動画のジャンルとコンテンツを決めていきます。

一口にYouTube動画といっても、以下のようにさまざまなジャンルがあります。

  • 会社紹介
  • 商品・サービスの紹介
  • 社員紹介・職場紹介
  • 製品の導入事例の紹介
  • 製品に関するよくある質問(FAQ)

まずは動画制作の目的に沿って、動画のジャンルを1つに絞りましょう。

動画制作のコンテンツとは、視聴者に提供する価値のある情報・体験を指します。

動画のジャンルによって制作すべきコンテンツは異なります。

たとえば、「製品レビュー動画」を制作するなら、以下のようなコンテンツを盛り込むべきです。

  • 製品の基本情報(商品名・価格・機能など)
  • 製品のデザインがわかる映像
  • 使用した人のレビューや評価
  • 製品を購入するメリット・デメリット

ジャンルに沿った情報を盛り込むことで、視聴者に伝わる動画が出来上がります。

伝わる動画を配信することで、視聴者に「この商品は購入する価値がありそうだな」と感じてもらえるでしょう。その先の具体的な行動を期待できるのです。

YouTube動画で成果が出やすいジャンルやコンテンツを知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

▼ 参考記事

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Step4:構成テンプレートを活用する

構成テンプレートは、動画制作を効率化するためのツールです。

構成テンプレートに沿って企画を組み立てると、効率的に動画制作を進行できます。

おすすめの構成例

YouTube動画の制作におすすめの構成例が、動画を「導入」「本編」「まとめ」の3つに分ける「3パート構成」です。

  • 1. 導入:視聴者に問題を提起して「続きがみたい」と思ってもらう
  • 2. 本編:問題への解決方法・事例紹介・デモンストレーションなどを盛り込む。動画の中心パート
  • 3. まとめ:補足を入れたり次へのアクションを促したりする

なお、構成テンプレートは動画制作の基本の型となります。すべての動画にあてはまるとは限りません。

構成テンプレートを活用しつつ、ベンチマークチャンネルの構成を模倣したり他業界の人気動画を参考にしたりして、自社に合ったスタイルを探していきましょう。

視聴者の離脱を防ぐコツ

動画の冒頭には、視聴者をひきつける工夫を施すべきです。特に動画開始から10秒までのパートは、早期離脱を防ぐために重要なパートとなります。

「〇〇で悩んでいませんか?」「〇〇する3つの方法を紹介します」などと、「この動画はあなたにとって重要です」と伝えるような情報を盛り込みましょう。

また、目立つ効果音やテロップを挿入したり視聴者の興味をひくような音声を入れたりする方法も効果的です。ぜひ続きが気になるような仕掛けを設置してみてください。

CTA(Call To Action)とは

CTA(Call To Action)とは、視聴者に特定の行動を促すために設置するものです。

特定の行動とは、サイト訪問、資料請求、チャンネル登録といった自社にとって有益な行動を意味します。

CTAは、「3パート構成」の「まとめパート」もしくはYouTube動画の終盤に挿入するとよいでしょう。

「この動画は面白かった」「自分のためになった」と、自社の動画に好印象を持ったタイミングで、視聴者に具体的な行動を促すのが効果的です。

CTAを設置する際は、「もっと詳しく知りたい方はこちら」といった自然な誘導文を作成しましょう。

視聴者に強制力を感じさせないことが、CTAを成功させるポイントです。

Step5:動画制作の基本ステップ(撮影・編集)

YouTube動画制作の撮影と編集の重要なポイントを紹介します。

撮影

YouTube動画は、スマートフォンがあれば撮影できます。最近のスマートフォンであれば、画質・音質ともに問題はありません。

撮影の際の手ぶれなどが気になる場合は、三脚やスマホスタンドを用意しましょう。高品質な音声を録音したい場合は、ピンマイクなどの外部マイクがおすすめです。

撮影時の注意点

見やすいYouTube動画を制作するために、撮影場所の明るさに気をつけましょう。自然光の入る場所では、鮮明な映像を撮影できます。自然光が入らない場所で撮影する際は、照明を活用しましょう。

クリアな音声を録音するためには、周辺の雑音や環境音が少ない環境を選ぶ必要があります。撮影場所の状況を事前に確認して、ノイズの少ない環境を選びましょう。

その他の撮影の注意点

  • YouTubeショートを撮影する際は縦向きで撮影する
  • 通常のYouTube動画は横向きで撮影する
  • 複数のパターンを撮影すると撮り直しを防げる

なお、撮影の構図は「三分割法」を活用しましょう。

三分割法とは、「画面の縦と横を三分割して線をひき、縦と横の線が交差してできる4つの点に被写体を合わせる」という方法です。三分割法を意識して撮影すると、視聴者が違和感を覚えにくい動画を制作できます。

▼ 三分割用を使用しない構図

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▼ 三分割法を使用した構図

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人物を中央からずらして配置することで、画面全体のバランスが向上し、安定感が生まれます。

また、周囲に余白ができることで写真に奥行きと広がりが生まれ、単調さを解消。 視線誘導効果により人物が際立ち、見る人の注目を集めやすくなります。背景を含めてストーリーを伝えやすくなるため、人物撮影をより印象的にする構図です。

 

編集

STEP1:動画素材のばらしを行う

YouTube動画の編集では、まずは「ばらし(素材整理)」の作業を行います。

これは、撮影した映像素材をすべて確認し、使うシーンと不要なシーンにざっくりと分けておく工程です。OKテイクとNGテイクを分ける感覚で、細かく編集する前に全体の素材を整理しておくことで、後の作業がスムーズになります。

STEP2:不要なカットを細かく削除する

YouTube動画で不要なシーンは、「言い間違い・沈黙・間延び」といった本編と関係のないシーンです。これらのシーンをカットすると、大切な情報を漏らさず視聴者に伝えられるでしょう。

STEP3:ナレーションの挿入・テロップの追加

ナレーションを挿入し、テロップは必要に応じて挿入することが大切です。

たとえば、アピールしたい情報をテロップに表示させたりすると、多くの視聴者の記憶に残ります。

STEP4:BGM・SEを追加する

BGMは、動画の内容に沿った雰囲気のものを挿入します。

著作権が消滅または放棄されている「著作権フリーの音源」は著作関係のトラブル防止に最適です。

シーン切り替えや強調時に軽くSEを入れてテンポ感を演出しましょう。

編集時の注意点

YouTube動画の編集では、「どのように視聴者の早期離脱を防ぐか」を意識してみましょう。

企業が制作するYouTube動画は、人気の動画のように始めから終わりまで集中して視聴してもらえるとは限りません。

YouTubeの視聴者の中には他の作業をしながら視聴する人も多く、早期離脱者も存在します。

そんな「ながら見」している視聴者の興味をひくポイントは次のとおりです。

  • 最初の10秒で離脱されないように「冒頭フック」を意識する
  • 無駄な前置きは削り、結論から話す編集構成に
  • テロップは大きめ+読みやすいフォントで
  • 視聴者が飽きないように3〜5秒に一度画面に変化をつける

初心者向けの無料編集ソフト紹介

無料編集ソフトの中には、動画制作初心者の方が無理なく使用できるものがあります。

無料で使用できる編集ソフトを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

無料で使える!マニュアル動画に最適な動画制作ソフト【比較表あり】

Step6:サムネイルとタイトルでクリック率を高める

YouTube動画の視聴率を高めるポイントは、サムネイルとタイトルです。どのように工夫すればクリックしてもらえるか、具体的な方法をみていきましょう。

クリックされるサムネイルの特徴

サムネイルとは、視聴者に関心を持ってもらうためのビジュアル広告です。YouTubeを利用したユーザーが最初に閲覧する画面には、サムネイルが表示されます。

つまり、YouTubeのトップ画面には、自社と自社以外のサムネイルが画面いっぱいに表示されているのです。

その中から自社の動画をクリックしてもらうためには、印象的なサムネイルを制作する必要があります。

サムネイルの黄金法則

  • 感情が伝わる人の表情(驚き・悩み・安心感など)を入れる
  • 数字を活用する(〇選!・5つのコツなど)
  • 「大きな文字+コントラストの強い色の組み合わせ」で視認性アップ
  • 使用する色を2〜3つに絞り統一感を演出する

書籍やDVD、CDなどを購入する際、その外見にひかれ中身を知らないのに購入してしまうことを「ジャケ買い」と呼びます。サムネイルを制作する際は、このジャケ買いのように視覚的に“引っかかる”要素(顔・色・数字・表情)を積極的に盛り込んでみてください。

タイトルとは「続きが見たい!」と思わせる誘導文

動画のタイトルも視聴者の興味をひく大切な要素です。動画のタイトルが表示される箇所は、YouTube内の「検索結果」「関連動画のテキスト部分」になります。

タイトルの基本ルール(YouTube向け)

  • タイトルの文字数を25文字以内におさめる
  • タイトルの前半15文字を工夫する

タイトルの25文字とは、パソコン・スマートフォンで、タイトルが最後まで表示される範囲になります。タイトルのメッセージ性が伝わるように文字数を調整しましょう。

また、YouTubeの検索結果・関連動画に表示されるのは、タイトル前半の15文字までとなります。15文字までのタイトルによって、視聴者にクリックされるかスルーされるかが決まります。

タイトルの例文

タイトルを制作する際は、タイトルの内容とユーザーの悩み・目的を一致させましょう。「この動画は自分に必要かも…」と思わせることがポイントです。

以下はタイトルの例文です。ぜひ参考にしてみてください。

①【初心者必見】誰でもできる動画編集の始め方

  • 視聴者が続きを読みたくなるフックをタイトルの冒頭に配置

②5月中にやらないと損する採用戦略

  • 常識を打ち破る言い回し
  • 「逆説的」なメッセージで関心をひく

③商品紹介をやめたら売上が伸びた理由

  • 具体的なベネフィットを伝える
  • 視聴によって「得られる恩恵や利益」を強調する

④月3本で営業効率を爆上げするYouTube運用術

  • パワーワードと関連ワードを組み合わせる
  • 2〜3語を入れるのが理想的
  • パワーワード例:重要・必見・初心者・簡単・20XX年・有料級・超重要・マスターすべき・上達・●選・保存版など

サムネイル・タイトル制作の注意点

どんなに魅力的なサムネイルやタイトルを作成しても、動画を見た視聴者に「期待していた内容と違う!」と思われたら失敗です。

なお、誇張し過ぎたタイトルも要注意です。視聴者の興味をひくだけを目的としたタイトルは「釣りタイトル」と呼ばれます。

たとえクリックされても、「視聴維持率」は悪化するでしょう。マイナス評価につながりかねません。動画の制作者は、動画の中身と視聴者の期待がズレないように気をつける必要があります。

Step7:YouTube動画を制作した後の改善サイクル(PDCA)

YouTube動画を魅力的な内容にブラッシュアップするためには、公開後の「評価→分析→改善」のサイクルが大切です。

ここでは、ビジネス現場の代表的なフレームワークである「PDCAサイクル」を基に、YouTube動画の改善方法をお伝えします。

PDCAサイクルの各要素

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(分析)
  • Act(改善)

4つの項目をYouTubeの動画制作にあてはめてみましょう。

  • Plan(計画):事前にKPIを設定(例:CTR5%、維持率40%)
  • Do(実行):実際に動画を公開・プロモーションを行う
  • Check(分析):YouTube Studioでアナリティクスを確認
  • Act(改善):再編集・タイトル変更・サムネ再作成などを行う

このようにPDCAサイクルで最初にみるべき項目はKPIです。

初期KPIの見方(YouTubeアナリティクス)

KPIは、YouTube動画がどのくらいユーザーに受け入れられているかを知るときに役立つ指標です。

YouTube動画を公開して間もない頃は、以下の項目が重要なKPIとなります。

  • CTR(クリック率)
  • 視聴者維持率/視聴完了率
  • 平均視聴時間
  • チャンネル登録者数の増減

それぞれの意味とポイントを下表で確認しましょう。

指標 意味 チェックポイント
CTR(クリック率) YouTube内で自社の動画をクリックされたか、サムネイルとタイトルの良し悪しを測る指標
  • CTRが低いときは、サムネイルやタイトルが視聴者の目をひいていない可能性あり。
  • 4〜5%が基準。10%以上で好調。
視聴者維持率/視聴完了率 視聴者がどのくらいの時間まで動画を視聴したか
  • 最初の10秒で離脱が多いのなら、冒頭のフックを改善する
  • 平均再生率30〜40%を目安に改善しよう
平均視聴時間 平均して1人あたりどのくらい視聴してくれているか
  • 視聴時間が短いのなら、離脱につながる箇所がある
  • 目的がわかりにくかったりテンポが悪かったりする可能性も
チャンネル登録者数の増減 このチャンネルの動画をみたいと思ってくれる人の数 あまりにも増加しないなら、動画の最後に「チャンネル登録を促す一言」が足りないかもしれない

YouTube動画の改善ポイント

YouTube動画は、以下のポイントを改善することでその内容が良くなります。

  • 1. サムネイル
  • 2. 動画の冒頭
  • 3. 導線
  • 4. タイトル

サムネイルの改善

CTRが低い場合は、サムネイルが「目立つ」「読める」「内容が気になる」内容になっているかをチェックしましょう。

色使い、文字量、人物の有無などを変更することをおすすめします。変更後はA/Bテストで確かめてみましょう。

冒頭構成の改善

視聴者の早期離脱が多いときは、「動画冒頭の10秒」を最初に見直してみてください。

動画の冒頭で、「誰に・何を・どんなメリットがあるか」が伝わらないと、視聴者の離脱を招いてしまいます。

導線の改善

導線とは、YouTube動画の視聴者を運営側が設定したゴールまで導くための道順です。

CTAが思うように伸びない場合、この導線に問題があるケースが少なくありません。

関連動画や再生リストへの誘導、エンド画面の設置などの導線を見直しましょう。

CTAの言い回しやタイミングを調整する方法も有効です。

タイトルの見直し

タイトルを改善する際は、以下のポイントに気をつけてみてください。

  • キーワードが適切か
  • パワーワードは入っているか
  • SEO対策と視聴者ニーズが両立されているか

タイトルの作り方に迷った際は、先ほどの「タイトルとは「続きが見たい!」と思わせる誘導文」 を読み返してみましょう。

YouTube広告のメリット

YouTube動画のPDCAを効率よく回すためには、まず視聴者に観てもらう必要があります。つまり、「見られるための仕組み作り」が欠かせません。

特に、「自社チャンネルを始めたばかり」「自然流入が少ない」「初動の効果を早く検証したい」という中小企業の場合は、YouTube広告の導入を検討してみましょう。

YouTube広告は、短期間の運用でも成果を出しやすい施策の1つです。

YouTube広告の視点を取り入れることで、PDCAのスピードと精度を高めるヒントが得られます。ぜひ以下の記事もご覧ください。

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この記事では以下の内容も紹介しています。

  • 広告として出稿しやすい動画の特徴
  • 成果を出している中小企業の成功事例
  • 広告×YouTube動画の相乗効果とは?

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