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ブランディング動画を制作すべき中小企業とは?5つの事例から考える動画設計の考え方

【ブランディング動画】

2026.01.22

ブランディング動画には、さまざまな表現方法があります。

表現方法や演出のアプローチによって伝えられる印象や効果は大きく異なるため、自社の課題に沿った「動画の型」で制作することが大切です。

この記事では、ブランディング動画の概要を解説したうえで、タイプ別の演出方法と事例動画を紹介します。さらに、ブランディング動画のメリットを活かす方法や「上司に提案するコツ」もお伝えします。

企業の情報発信を担当している広報担当者、商品・サービスを売る仕組みを作るマーケティング担当者のお役に立つ内容です。ぜひ最後までご覧ください。

INDEX

1. ブランディング動画とは「企業らしさ」を伝えるための動画

ブランディング動画は、会社概要ページのように“何をしている会社か”を伝える動画ではありません。“なぜそれをしているのか”を伝えるために制作する動画です。

企業そのものを動画の主人公にすることで、「何を売るか」ではなく「どんな企業なのか」を社内・社外に向けて発信します。

ブランディング動画は企業の顔となるため、顧客との共感・信頼・誇りを醸成したいときに役立つのです。採用・営業・広報すべてに横断的に使えます。

採用動画・商品PR動画との違い

採用動画は、仕事内容や会社の雰囲気を求職者に伝えるために制作します。商品PR動画は、商品・サービスの魅力をわかりやすく伝える動画です。

これらとブランディング動画の目的は異なるため、動画構成や語り口、KPI(効果測定の指標)はまったく違います。

種類 主な目的 内容・構成 視聴者 成果指標(KPI)
採用動画 求職者の応募意欲を高める 仕事内容や社風の紹介・社員インタビューなど 求職者 エントリー数・応募率
商品PR動画 商品・サービスの魅力を訴求する 機能や使用イメージの紹介・他商品との比較など 顧客・見込み客 資料請求数・購入率
ブランディング動画 企業の価値・理念を伝える 理念・ストーリー・想い・存在意義 社内・社外(社員・顧客・取引先) 愛着度・ブランド認知・好感度・信頼度

なぜ中小企業にもブランディングが必要なのか

現代は、大企業だけでなく中小企業も“ブランドで選ばれる時代”です。

その背景には、以下のような社会変化があります。

  • 商品・サービスがコモディティ化して、「安さ・早さ」だけでは差別化できなくなった(中小企業の強みが活きにくい)
  • WebサイトやSNSが主な接点となり、“第一印象”が企業価値を左右する
  • 採用市場では「何をしているか」より「どんな会社か」で選ばれやすい

※コモディティ化とは「高い価値がある」と思われていた商品が、類似商品の販売などにより一般的な価値に落ち着くこと

こうした社会背景の中では、顧客・社員・取引先のすべてに一貫したメッセージを伝えて、自社の価値を高める必要があるのです。

その点、動画は「理念・人柄・文化」を直感的に伝えられる唯一のメディアです。

ブランディング動画は、「企業らしさ」を社会に伝えて、信頼を積み上げる土台となります。売るためのツールではなく企業の成長につながるコンテンツなのです。

動画のメリットとブランディング動画の目的

ブランディング動画は、企業の「ビジョン・文化・想い」を視聴者の五感を通して伝える手段です。

動画なら、パンフレットやWebサイトでは伝わりにくい“雰囲気”や“人の温度感”を映像で表現できます。ロゴやスローガンでは伝わらない“空気感”も顧客にイメージしてもらえるでしょう。「ブランドの約束」「企業の人格」を動画で表現することで、企業の印象も統一できます。

動画内の演出要素(色・音楽・テンポ・語り口)は、そのすべてがブランドイメージを形成します。

社員・顧客・取引先に自社の企業理念や行動指針を共有したいとき、視聴者に「この会社、なんかいいな」と感じてもらいたいときは、ブランディング動画を活用しましょう。

ブランディング動画の制作例

  • ストーリー型→「企業の想い」を物語として伝える
  • ドキュメンタリー型→「人と現場のリアル」で信頼を伝える
  • メッセージ型→「理念や価値観」を感覚的に訴求する"

2. ブランディング動画を制作すべき中小企業とは

ここからは、中小企業が抱えやすい課題を5つ取り上げ、それぞれにブランディング動画がどのように有効に働くのかを紹介します。

中小企業が抱えやすい課題

  • ①「価格」や「スピード」で選ばれがち
  • ② 社内の認識がバラバラになっている
  • ③ 採用で「らしさ」が伝わっていない
  • ④ 顧客・取引先との信頼を強化したい
  • ⑤「ブランドの再構築」や「周年事業」を控えている

順番にみていきましょう。

① 「価格」や「スピード」で選ばれがちな企業

「安い・早い」などの機能的価値だけで比較される企業の場合、“品質・対応力”や“人の誠実さ”などの良さが十分に伝わっていない可能性があります。

顧客の興味・関心は“価格やスピード”にあるため、営業担当の努力や口コミ頼みの施策では、企業の本質的な価値が広がりにくいのです。

ブランディング動画の有効性

  • 理念や想いを「見える形」にすることで、“安さ以外”の選ばれる理由を作る
  • 「この会社に頼みたい」と感じてもらう情緒的な価値を訴求できる
  • 価格競争から脱却し、ブランドで選ばれるポジションを築ける

ブランディング動画の制作例

  • ストーリー型:創業者の想い・使命感を伝える
  • ドキュメンタリー型:社員や現場の仕事ぶりを通して信頼感を演出

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② 社内の認識がバラバラになっている企業

採用・営業・広報などの各部署が独自に発信をしている場合、社内の認識がバラバラになっているおそれがあります。

こうした企業では、「会社の方向性」や「ブランドの軸」が社員全員に浸透しておらず、“トップの理念はあるが、具体的な伝え方が定まっていない”事態に陥っている可能性があります。

ブランディング動画が有効な理由

  • 経営理念やブランドメッセージを“共通の映像”として社内で共有できる
  • 言葉だけではなく「雰囲気」で理念を体感してもらえるため、社内浸透が早い
  • 新入社員研修や社内イベントなどで繰り返し活用できる

ブランディング動画の制作例

  • メッセージ型:経営者の言葉+ビジュアルで理念を表現
  • ドキュメンタリー型:社員インタビューや現場のリアルを交えて共感を醸成

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③ 採用で「らしさ」が伝わっていない企業

「企業らしさ」が伝わっていないと、採用サイトの仕事内容ばかりが目立ち、“社風”が見えなくなるおそれがあります。求職者に「思っていた雰囲気と違う」と言われるケースも増えるでしょう。

ブランディング動画が有効な理由

  • 「この会社で働きたい」と思わせる“空気感”を可視化できる
  • 仕事のリアルや社員の人柄を伝えることで、共感採用につながる
  • エントリー数よりもマッチした応募者が増える

ブランディング動画の制作例

  • ストーリー型:社員の日常や想いを描く
  • インタビュー型:人の魅力で企業文化を伝える

大企業よりも知名度が低く、第一印象で損をしている企業にもブランディング動画が有効です。

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④ 顧客・取引先との信頼を強化したい企業

BtoB商材では、製品のメリットだけでなく、担当者の人柄、自社の理念も重要な顧客に選ばれる要素です。その点、ブランディング動画なら、企業の信頼性につながる要素を可視化してわかりやすく訴求できます。

ブランディング動画が有効な理由

  • 企業の「姿勢」や「誠実さ」を、営業トークよりも早く伝えられる
  • パンフレットよりも印象に残りやすく、初対面の信頼形成に有効
  • 1本で営業・広報・採用すべてに活用でき、費用対効果が高い

ブランディング動画の制作例

  • メッセージ型:理念と未来ビジョンを端的に伝える
  • ドキュメンタリー型:お客様・パートナーとの関係性を描く

「取引開始前の印象づけが弱く、競合と差がつきにくい」など、顧客・取引先との信頼強化が課題に挙がる企業にも、ブランディング動画がおすすめです。

⑤ 「ブランドの再構築」や「周年事業」を控えている企業

創業○周年などの節目に合わせて、ブランド価値を高めたい企業もブランディング動画を制作すべきです。

ブランディング動画は、経営方針転換・CI変更など、社内外へ新しい方向性を伝えたいときに効果を発揮します。

ブランディング動画が有効な理由

  • 新旧の橋渡し役として、“変わらない想い・変えていく姿勢”を同時に伝えられる
  • 周年式典・採用説明会・トップメッセージなどに幅広く使える
  • 過去と未来をつなぐストーリーテリング型の映像が特に効果的

長年の取引先・社員に「新しい自分たち」を印象づけたいときも、ブランディング動画の運用を検討しましょう。

3. ブランディング動画の事例5選【表現手法・演出アプローチ別】

ブランディング動画には、ターゲット視聴者や目的に合わせた5つの表現方法と演出のアプローチがあります。

  • ① ストーリー型
  • ② ドキュメンタリー型
  • ③ メッセージ型
  • ④ イメージ映像型
  • ⑤ アニメーション型

それぞれ「特徴」「おすすめ企業」「制作のポイント」、そして企業が制作したブランディング動画を紹介します。ブランディング動画の完成イメージをふくらませてみましょう。

① ストーリー型|企業の想いを“物語”で伝える

ストーリー型は、企業の“想い”を映像や音声で伝えるブランディング動画です。

特徴

  • 企業理念や創業の想いを「物語形式」で描く
  • ナレーションや登場人物を通じて、企業の“人間味”を訴求する
  • 視聴者の共感を呼び、感情に訴える演出に向いている

こんな企業におすすめ

  • 創業ストーリーや理念を軸にしたメッセージを伝えたい
  • 「人」を中心にした文化・社風を表現したい
  • 採用・周年・企業紹介の動画で“温かさ”を出したい

制作のポイント

  • 理念やミッションを「人の行動」に落とし込む
  • 感動を狙いすぎず、“リアルな共感”を重視
  • BGM・ナレーションのトーンをブランドトーンに合わせる

活用シーン

  • 会社説明会 / 周年記念/採用サイト / トップメッセージ動画 など

ENECHANGEのはじまり

※ボーダーレス制作動画

ENECHANGE株式会社のブランディング動画です。

企業トップのインタビューを軸に構成することで、「なぜエネルギー関連事業に取り組むのか」という企業理念がわかりやすく表現されています。

『Realの森forWrangler』イベント動画

※ボーダーレス制作動画

FCAジャパン株式会社とNPO法人環境リレーションズ研究所が共催するイベントを映像化した動画です。

イベントを楽しむ参加者の様子や植樹活動をありのまま伝えることで、イベントのテーマを自然に伝えています。

【ヤマトグループ公式】TVCM「大切なこと」篇

ヤマトグループ公式チャンネルの動画です。「デジタル化で集配を効率化」「環境との調和」など、ヤマト運輸の新たな試みを映像でわかりやすく表現しています。

クボタ創業者ストーリー

1890年創業の株式会社クボタのブランディング動画では、創業者の久保田権四郎の軌跡を追っています。彼が夢を抱いてから会社を興し人々の役に立つ様子を、アニメーションやモーショングラフィックスなどを活用して印象的に仕上げています。

② ドキュメンタリー型|現場と人の“リアル”で信頼を築く

ドキュメンタリー型では、現場と人のリアルな映像で信頼感を演出します。

特徴

  • インタビューや現場風景などのリアルな映像で構成
  • 脚色を抑え“日常的な会話”を重視する

こんな企業におすすめ

  • BtoB企業や製造・建設など、「現場の品質」で信頼を得たい
  • 誠実さ・人柄を伝えたい地域密着型企業
  • 営業・採用・社内浸透に兼用できるコンテンツを作りたい
  • 信頼・誠実さ・透明性を訴求したい

制作のポイント

  • 社員・顧客の“リアルな言葉”を引き出すインタビュー構成
  • ナレーションは最小限にして、映像で語る
  • 現場の音や空気感を活かすことで臨場感を出す

活用シーン

  • 営業資料 / 展示会ブース / 会社案内ページ / 採用説明会

株式会社アメニティ様 リクルート動画

※ボーダーレス制作動画

株式会社アメニティの動画では、営業社員のインタビューと仕事中の様子が紹介されています。社員の顔と名前を映し出す方法は、信頼・誠実さを訴求したいときに非常に効果的です。

株式会社TMJ様 コールセンター求人動画

※ボーダーレス制作動画

株式会社TMJの主力事業であるコールセンターの採用動画です。

現場で働く3名のスタッフのインタビューを通して、求職者に信頼性の高い情報を伝えています。新卒・中途採用のどちらにも役立つ動画形式です。

「いい人生」と振り返れたら。好きを仕事にできるまで【うんともすんとも日和】032 | バッグ作家・江面旨美さん

“あの人の今の生き方”を紹介するシリーズ作品です。コメント欄には「この回大好きで何度も見ています」などの視聴者からの好意的なコメントが投稿されており、動画がファン獲得に貢献していることがわかります。

③ メッセージ型|理念・ビジョンを“端的に伝える”

メッセージ型は、企業・大学の理念やビジョンを端的に伝えるブランディング動画です。

特徴

  • シンプルな映像と強いメッセージテキストで構成
  • 音楽・カラー・ロゴなどのデザイン演出を重視

こんな企業におすすめ

  • トップメッセージやビジョン発表を映像化したい
  • 展示会・イベントなどで“瞬間的に印象づけたい”
  • ブランド刷新・新CI導入を発信したい
  • 印象的な世界観を短時間で伝えたい

制作のポイント

  • コピーライティングの強さが印象を左右する
  • 短尺でも「理念が伝わる言葉」を磨く
  • 色調・フォント・音楽トーンをブランドに合わせる

活用シーン

展示会 / 採用イベント / コーポレートサイト / SNS広告

拓殖大学プロモーション動画

※ボーダーレス制作動画

都心に複数のキャンパスを展開する拓殖大学のプロモーション動画です。当時4年生の学生を起用し“学生のリアル”を前面に出した構成によって、短尺でも印象的な動画に仕上げています。

【ヤーマン 公式】ヤーマン企業ブランドムービー「きれいの魔法篇」

美容機器のトップメーカーであるヤーマン株式会社のショート動画です。

鏡を見つめる女の子や自分を見る女性の映像・演出を通じて、女性の美を大切にするヤーマンのビジョンが表現されています。

リクルート「Follow Your Heart」シリーズ 【リクルート/新卒採用】コンセプトムービー『Follow your heart ""躍れ。どしゃぶりの機会のなかで。""』(Full Ver.)

株式会社リクルートの新卒採用向けの短尺動画です。「チャンスという言葉は、キライだ」などの印象的なコピーが白黒の映像や音楽と共に紹介されています。

④ イメージ映像型|ビジュアルで“世界観”を印象づける

イメージ映像型のブランディング動画は、ビジュアルで企業や商品の世界観を印象づけます。

特徴

  • 映像美・音楽・テンポを重視した感覚的な表現
  • セリフや説明を排除し、世界観でブランドを印象づける
  • ファッション・デザイン・建築など感性型ビジネスに適している

こんな企業におすすめ

  • デザイン・美容・クリエイティブ関連企業
  • 無形のサービスやブランド価値を“感覚”で伝えたい
  • ブランド刷新やWebトップ映像で印象を一新したい

制作のポイント

  • トーン&マナー(色・光・質感)を統一する
  • BGMのリズム・映像テンポでブランド性を演出
  • 説明より“印象に残るカット”を意識

活用シーン

  • Webサイトメインビジュアル / 展示会 / SNS広告

Kyoto Robotics 株式会社 会社紹介動画

※ボーダーレス制作動画

Kyoto Robotics 株式会社が制作した動画では、物流ロボットの内部やシステム技術といった「目に見えない中身」が可視化されています。実写とグラフィック表現を組み合わせることで印象的な映像が完成しました。

資生堂プロフェッショナル | ブランドムービー

YouTubeで発信されている資生堂のブランディング動画です。ナレーションはすべて英語ですが、洗練された映像や音楽が資生堂の企業ブランドを印象的に表現しています。

PILOT's Purpose 「人と創造力をつなぐ。」

株式会社パイロットコーポレーションのブランディング動画です。演出や演出を工夫することで、商品の価格・説明をくわえずに、パイロットグループのパーパス・社是が発信されています。

⑤ アニメーション型|抽象的な理念やサービスをわかりやすく伝える

アニメーション型のブランディング動画は、抽象的な理念やサービスをわかりやすく伝える動画形式です。

特徴

  • 実写では伝えにくい概念や価値観をビジュアル化して説明
  • ブランドの“考え方”や“変革の方向性”が理解しやすい

こんな企業におすすめ

  • IT・スタートアップ・コンサルなど、無形商材を扱う企業
  • 「想い」「ビジョン」「変革」など抽象的テーマを伝えたい
  • 採用や社内向けブランディングにも活用したい
  • 印象の柔らかい動画を作りたい

制作のポイント

  • ナレーションのトーン(声の大きさ・高さや低さ・テンポ)を親しみやすくする
  • 色やキャラクターデザインで企業らしさを出す
  • 複雑な概念は1テーマ1メッセージで整理する

活用シーン

  • 新サービス紹介 / 社内教育 / 企業理念紹介

超能力を使える世界へ|希望をつくる。未来へつなぐ。‐artience technology‐

artience株式会社のテクノロジーを紹介するブランディング動画です。「ポリマー設計技術が可能にする未来」というテーマがアニメーションの活用によって、わかりやすく親しみやすく表現されています。

ORIZO パーパスムービー「MIXED UP」

株式会社オリゾのパーパス(企業の存在意義)「ワクワク思考とデジタルマーケティングで世の中を輝かせる」を発信する動画です。ラップとアニメーションを組み合わせた映像には高い独自性があります。

演出タイプ 特徴 向いている企業・課題
ストーリー型 視聴者の感情に訴える物語を描く 理念・想いを伝えたい企業
ドキュメンタリー型 リアルを伝えて信頼を構築する 誠実さ・現場力を見せたい企業
メッセージ型 理念をシンプルに発信 トップメッセージ・イベント向き
イメージ映像型 世界観を印象づける デザイン・感性を重視したい企業
アニメーション型 概念を視覚で表現する IT・サービス・スタートアップ系

4. ブランディング動画のメリットを最大限に活かす方法

ここまでブランディング動画の概要や制作事例をみてきました。ここからは、実際に企業がブランディング動画を制作するとき、「どのような点に気をつけたら自社の魅力が伝わるのか」を中心に紹介します。

ブランディング動画の完成度は企業イメージを左右するため、制作にある程度の人手・時間が必要です。苦労して作り上げた動画のメリットを最大限に活かせるように、具体的な方法をチェックしましょう。

① YouTubeだけに頼らない発信設計

「せっかくブランディング動画を作ったのに、YouTubeの再生数が伸びない…」そんな悩みを持つ担当者の方も少なくありません。思うような成果が出ないと、次作へのモチベーションは低下しますよね。

しかし、ブランディング動画の目的は“再生回数”ではなく、認知・共感・信頼を視聴者と醸成することです。

YouTubeを「保管場所」にして、YouTube以外にブランディング動画が活躍できる設計を考えましょう。

ブランディング動画の発信チャネルと活用方法は下表のとおりです。

チャネル 活用方法 目的・効果
自社Webサイト トップページや会社概要ページに掲載 第一印象の統一・ブランドの世界観を訴求
展示会・セミナー ブース内のループ再生/オープニング映像 説明の前にブランド理解を促す
SNS(Instagram・LinkedInなど) ショートカット版やメイキング映像で拡散を狙う 共感・採用ブランドの強化
メール署名・営業資料 サムネ付きのリンクを挿入 商談前の印象形成・信頼醸成
採用サイト・説明会 冒頭または締めで上映 応募者の共感を高めてミスマッチを防止する

各チャネルに共通する制作のポイントは以下のとおりです。

  • 1本の動画を“短尺版”や“縦型動画”に編集して再利用
  • 公開初期は社内外での視聴促進キャンペーンを行うと効果的

② 社内活用で「ブランドの共通言語」にする

ブランディング動画は、ブランドの社内浸透に役立つツールです。

特に中小企業では、経営理念やブランド方針を社員全員に伝えることがむずかしいため、動画を「ブランドの共通言語」として活用するとよいでしょう。

具体的な活用シーン

  • 入社オリエンテーションで上映→理念浸透がスムーズになる
  • 全社会議・キックオフイベント→経営方針発表の補強資料になる
  • 社内ポータル・イントラネットに常設→“ブランドの原点”をいつでも再確認できる
  • 社内報・Slackなどで共有→社員のモチベーションアップ

メリット

  • 言葉より“映像”で理念を共有できるため、理解度・共感度が高い
  • 部署間で発信のトーンを合わせやすくなる
  • 社員が自社を誇りに思えるようになりインナーブランディング効果を期待できる

ブランディング動画を制作する際は、社内用と社外用の両方に使える構成を心がけましょう。効率的に動画を制作できるため、費用対効果を高められます。

たとえば、「動画の前半で企業理念を紹介して動画後半は現場を紹介する」という構成を作ると、社内・社外の両方に応用できるでしょう。

③ 採用・営業・広報で横断的に活用する

ブランディング動画の大きな強みは、1本の動画を複数部署で使えることです。

部署 活用シーン 効果
採用 説明会・採用サイト・求人SNS 社風や人柄が伝わり、マッチ度の高い応募が増える
営業 商談前のプレゼン/展示会ブース 第一印象で信頼を獲得、共感ベースの提案ができる
広報 プレスリリース・メディア発信時 ブランドの“らしさ”を一貫して発信できる
経営 社員総会・方針発表会 経営メッセージを視覚的に浸透させる

ポイント

  • 目的別に「短縮版」「SNS向け縦動画」などを編集して再利用
  • “活用計画”を社内で共有して、部署横断での連携を促す
  • 「営業資料」「採用ピッチ」「会社紹介」などに組み込むことで稼働率アップ

ブランディング動画を横断的に活用するときは、動画の目的を部署ごとに整理しておきましょう。目的を整理しておくと、動画の効果を正しく測定できるようになります。

④ 成果を可視化し、上司への報告材料にする

ブランディング動画の目的は、即効的な売上効果より中長期的な信頼構築です。

そのため、「成果が見えにくい」と感じる上司に向けては、以下のような“定性的+定量的”に報告する方法が効果的です。

定性的な指標(社内外の反応)

  • 顧客や取引先から「動画見たよ」「印象が良くなった」などの声
  • 採用応募者の志望動機に「動画を見て共感した」が増加
  • 社員アンケートで「会社の方向性が明確になった」が増える

定量的な指標(見える数字)

  • サイト滞在時間・ページ離脱率の改善
  • 展示会・採用イベントでの資料請求率アップ
  • 営業商談化率・応募率などの間接指標

報告資料に入れると説得力が増す項目例

  • 動画の活用先一覧
  • 活用後の成果サマリー(反応・数字・事例)
  • 再生回数ではなく「接触機会の増加」をKPIに

⑤ 定期的な更新・シリーズ化で効果を継続

ブランディングは“一度作って終わり”ではなく“育てるもの”です。

動画をシリーズ化して定期的に更新することで、ブランドの鮮度を維持できます。

シリーズ化の例

  • 「理念」→「社員の日常」→「お客様の声」→「未来ビジョン」と段階的に展開
  • 「社内の新プロジェクト紹介」「周年ごとのリフレッシュ」など継続発信
  • SNS向けにショートカット版を定期的に投稿して“共感資産”を増やす

更新の目安

  • 3〜5年に1度はリニューアル(CI変更や事業拡張)
  • 定期的に「ブランドトーンチェック」を実施して、ズレを修正

5. ブランディング動画を上司に提案するときの5つのポイント

「ブランディング動画を作りたいけど、上司にどう提案したらいいかわからない…」という方に向けて、ブランディング動画を上司に提案するときのポイントを5つ紹介します。

  • ① 提案前に社内課題と目的を整理する
  • ② 数字と具体例で効果を示す
  • ③ 提案資料は“論理+感情”で構成する
  • ④ 社内関係者の賛同も事前に取る
  • ⑤ 小規模・低コストの試作でハードルを下げる

自社に合った提案書の作成にお役立てください。

① 提案前に社内課題と目的を整理する

上司に提案する前に「何のためにブランディング動画を作るのか」を明確化しましょう。

現状の課題と動画で解決できる効果を紐づけできると、動画の必要性が論理的に伝わる提案書が完成します。

情報を整理する際は、採用・営業・広報などの複数の部署で活用できることを一つずつリスト化してみましょう。「自分たちが困っていること」が上司に伝わるようになります。

課題 動画で解決できること 活用例
採用で応募者のミスマッチが多い(会社の社風・価値観が伝わっていない可能性がある) 社風・価値観を映像で正しく表現する 説明会・採用サイト
顧客から「安さ」でしか選ばれない 安さ以外の価値(企業の理念や想い)を伝えて他社と差別化を図る 商談資料・展示会
会社理念や商品のブランドに対する社内の認識がバラバラ 動画がブランドの共通認識を育むツールになる 社員研修・社内イントラ

② 数字と具体例で効果を示す

ブランディング動画の成果は、再生回数だけでは測れないものです。たとえ、YouTubeの再生回数が1万再生に届かなくても、視聴者の印象に深く残る動画は制作できます。

とはいえ、上司が視聴回数を気にするケースも多いでしょう。そこで、定量指標と定性指標を併用して、ブランディング動画の本当の成果を上司に示しましょう。

定量指標 定量=数値や数量であらわせる要素(ユーザーがホームページを閲覧している時間、消費者の応募数、商談化率)
定性指標 数値で表現できない要素(視聴者の反応や共感)
指標 提案例 ポイント
採用 説明会の参加者アンケートで「動画を見て興味が湧いた」が〇% 定性的+数字で納得感を出す
営業 商談前に動画を見せた顧客の受注率が、動画を見ていない顧客よりも〇%向上した 動画が成果に直結していることを可視化
広報 再生回数以外の数値(SNSでのシェア数・いいねの反応数など) ブランド認知・共感を示す間接効果

他社の動画例を添えると、提案の説得力が高まります。同業種の動画や制作にかかる人手・時間が同じくらいの動画がないか探してみましょう。

ブランディング動画は、他の部署と併用できる動画形式です。提案の際は、「提案する動画は、社内外での二次利用も可能で高い費用対効果を見込める」ことも強調してみてください。

③ 提案資料は“論理+感情”で構成する

一般的に、上司は「数字」と「共感」の両方でプロジェクトの可否を判断しています。

そのため、論理性と感受性に訴えかける資料構成が有効です。構成例を紹介します。

  • ① 現状の課題(課題の深刻さや背景)
  • ② 動画を作る目的(課題解決策)
  • ③ 演出タイプ別の比較(ストーリー型/ドキュメンタリー型/メッセージ型など)
  • ④ 期待できる効果(定量・定性指標)
  • ⑤ 費用・制作スケジュールの概要
  • ⑥ 成功事例の紹介(参考動画リンクやサンプル)

資料作成の際は、文章だけでなく、表や図解、サムネイル画像を使うと上司の理解が早くなるでしょう。

読みやすくわかりやすい提案書は、上司の好感獲得にもつながります。そのうえで、「自社でも簡単に応用できそう」と感じてもらうと、提案は承認されやすくなるでしょう。

④ 社内関係者の賛同も事前に取る

動画制作には複数部署が関わるケースが多いです。そのため、事前に関係者の意見を反映しておくと上司への提案もスムーズになります。

特に営業・採用・広報担当者から「活用できる」との声があると上司の説得に効果を発揮します。経営層に提示するときは、「部署横断で効果が出せること」も強調してみましょう。

社内関係者の賛同を取るメリット

  • 上司の判断が“部署間の意見調整済み”として承認されやすくなる
  • 稟議や予算承認までのスピードが上がる

⑤ 小規模・低コストの試作でハードルを下げる

ブランディング動画を提案する際は、「短尺・簡易動画で試作する」と提案してみましょう。

いきなりフル制作を提案すると「動画作りには魅力を感じるけど、予算が問題…」と上司が消極的になるおそれもあります。小規模・低コストから提案して、心理的ハードルを下げてあげましょう。

小規模制作には、「社内や既存顧客に限定公開して反応を見る」というやり方もあります。試作の結果をもとに今後を検討することで、プロジェクトの成功率を高めるわけです。こうした提案も検討してみてください。

小規模・低コストの試作を試す方法

  • 1分程度のショートムービーで理念や社風を紹介
  • 撮影1日・編集1週間程度で作成
  • フィードバックを反映した改善版を本制作

6. ブランディング動画でよくある質問

ブランディング動画の制作でよくある質問と回答を5つ紹介します。

  • Q1:ブランディング動画の役割は?
  • Q2:ブランディング動画が必要かどうかをどこで判断したらいい?
  • Q3:表現方法と演出アプローチはどうやって選ぶの?
  • Q4:ブランディング動画の効果を高める具体的な方法は?
  • Q5:ブランディング動画の制作を上司に提案するやり方がわからない

Q1:ブランディング動画の役割は?

ブランディング動画は、単なる商品紹介や営業ツールではなく、企業の理念・想い・文化を伝えるツールです。採用・営業・広報・社内浸透など、部署横断で活用できます。

視聴者に「この会社らしさ」を直感的に理解してもらい、共感や信頼を醸成したいときはぜひブランディング動画の制作を検討してみてください。

Q2:ブランディング動画の必要性をどうやって判断したらいいの?

以下の項目に当てはまる企業は、ブランディング動画の活用を検討してみましょう。

  • 価格やスピードだけで自社が選ばれている
  • 採用や営業で「会社のらしさ」が十分に伝わっていない
  • 社内の認識がバラバラで、ブランドを統一したい
  • 顧客・取引先との信頼関係を強化したい
  • 「ブランドの再構築」「周年事業」に貢献するコンテンツが欲しい

ブランディング動画の効果やメリットは、「ブランディング動画を制作すべき中小企業とは」をご確認ください。

Q3:表現方法と演出アプローチはどうやって選ぶの?

ブランディング動画の表現方法や演出アプローチは、目的やターゲットに合わせて選びましょう。

演出タイプ 効果 おすすめの用途
ストーリー型 企業の想いがストーリーで伝わる 採用活動・周年イベント・理念を訴求したいとき
ドキュメンタリー型 リアルな映像は信頼関係の構築につながる BtoB営業・採用活動・社内で共通認識を持ちたいとき
メッセージ型 短時間でも理念が端的に伝わる イベント・トップメッセージを伝えたいとき
イメージ映像型 企業の世界観を効果的に印象づけられる デザイン・感性型企業のWeb活用方法として
アニメーション型 抽象的概念をわかりやすく伝えられる IT・無形商材・教育向けコンテンツに◎

Q4:ブランディング動画の効果を高める具体的な方法は?

ブランディング動画の設計を工夫すると、動画の効果を高められます。具体的には、YouTubeだけでなく、社内外のさまざまな場面で繰り返し視聴してもらえる構成を意識してみましょう。社内浸透や部署横断的な活用によって、1本の動画の価値は高まっていきます。

動画構成の考え方やフレームワークを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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Q5:ブランディング動画の制作を上司に提案するやり方がわからない

ブランディング動画の制作を上司に提案する際は、“数字+反応”を可視化してブランディング動画の効果を具体的に示しましょう。以下の方法も試してみましょう。

  • 課題→解決策を整理して論理的に提案する
  • 数字や事例で説得力を高める
  • 関係部署の賛同や小規模試作を活用して承認のハードルを下げる

7. まとめ|ブランディング動画は「認識を1つにする」企業の資産

ブランディング動画は、視聴者が抱く「企業や商品・サービスへの認識」を1つにする企業の資産です。ブランド価値を社内・社外の両方に発信することで、企業らしさをわかりやすく伝えられます。

そして、ブランディング動画は「作って終わり」ではなく、ブランド発信の起点です。

制作から活用までを計画的に行うことで、企業の認知・信頼・共感が積み上がります。自社の価値を正しく伝え、社内外の一体感を生む資産を作りたい企業担当者は、ぜひブランディング動画の制作をご検討ください。

8. ブランディング動画の制作をご検討中の方へ

株式会社ボーダーレスでは、企業やブランドの価値・世界観を映像で伝えるブランディング動画制作を行っています。
言葉だけでは伝えきれない想いや姿勢、ブランドイメージを映像表現として整理し、視聴者の印象に残る構成をご提案します。

Webサイトや広告、採用活動など、長期的な活用を見据えた動画設計が可能です。
企画段階から制作、活用方法のご相談まで一貫して対応いたします。

サービスの詳細や制作事例については、ぜひ以下のページをご覧ください。

https://www.borderless-tokyo.co.jp/service/branding

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dl_document_company01.webp サービス紹介資料

ボーダーレスの会社概要と動画制作サービスのご紹介資料です。内製化へのこだわりや制作フロー、チーム編成など詳しく解説しております。

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